【魔王側】真夜中のお茶会 透明少女 ページ36
「…それで、今勇者達がいるのは、グラトネール家という所のご令嬢で有名な村だそうです。
すでにこちらの軍からも数名向かっております。なので…………魔王様?」
「…っあ、すまねぇ。んで、勇者達は今どこにいるんだ?」
ついボーッとしてしまい、話を聞いていなかった。
「今どこにいるんだ?って…、お話聞いてませんでしたよね。全く…」
リスかよお前って思う位に頬を膨らまして、ノエルはジーッと睨んでくる。
「まぁまぁ、あんな大変な事があったんだ。魔王様も疲れてるんだよ、大目に見てやんな。」
アタシも肩が凝っちまってねぇ…。とノールは溜め息をつきながら目の前の菓子をとって、一口食べると コレ、スゴく美味しいねぇ!とうってかわって顔を輝かせた。
「そう?今回はいつも以上に上手く作れたの!そう言ってくれて良かったわ。」
このケーキも美味しいわよ、とエンジェは色々と勧めている。その表情はノールとスゴく似ている。
「ッアアアア!!なんでお前らこんなに動かずにいれんだよ!?頭可笑しいだろ!!」
「狼我、静かにしてろ」そう言うと、狼我は叫ぶのをやめて不機嫌そうに椅子に座り直した。
「魔王様、これ読んでください。ノエルちゃんが報告した事を魔王様用にまとめたものです。」
そう言って俺に紙切れを渡したオリは、紅茶を一口すすってニッコリ笑い「この会議兼お茶会の事、他の皆が見たらどう思うんでしょうね?」と問い掛けてきた。
「目撃者で生きてるヤツはいない、古株と魔王様の超重要な話し合い…っていう噂があるんだってよ?考える事面白ぇよな!!」
最初は本当に話す事だけが目的で不定期に集まるだけだったのに、いつの間にか恒例化して今となっては週に1回こうして『会議』と称したお茶会をする様になった。
「魔王様…、この前も私の話聞いてませんでしたよね。いい加減にしてくださいよ、困ります。」
「そう言うノエルちゃんはいい加減お菓子食べるの止めようね、何個食べてるの」
「いーのよ、まだ沢山あるから食べてってね。あっ、これとかいかが?」
「エンジェは甘過ぎだよ、もう少し厳しくしな?…まぁ、アタシも言えないけど」
「アーア、暴れてぇ!!どっかの村ぶっ潰しにいきてぇ!!」
「……お前ら、自由なのも良いけどだけど話し合いもしようぜ!」
「なめた真似しやがった勇者どもにどんな仕打ちをしてやろうか!!お前らも考えろよ!!」
そう言うと、魔王は顔を綻ばせて笑った。
―――――夜はまだ長い。
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○マカロン少女●(プロフ) - 更新しました! (2019年1月11日 20時) (レス) id: f4775194ad (このIDを非表示/違反報告)
○マカロン少女●(プロフ) - 更新します! (2019年1月11日 20時) (レス) id: f4775194ad (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ○マカロン少女●さん» 了解です( ´∀`)こちらこそありがとうございます! (2018年3月3日 13時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
○マカロン少女●(プロフ) - モモハさん» わざわざお気遣い有難うございます(^^)もう大丈夫なので、テストが終わり次第更新させていただきたいと思います (2018年3月3日 11時) (レス) id: 922ef88d06 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ○マカロン少女●さん» 更新なさる際にお教えしますので、お伝えください! (2018年2月25日 18時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
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