【魔王側】白き城 モモハ ページ3
「到着っと。ここで最後か……あ?」
天使のグール二体に、あの包帯……。
歌泉が、城の中へと入っていく。
急いで後を追った。
_______________
「歓迎します。ようこそ我が城へ」
「……はい」
妾は豪勢な席に座らされ、目の前には次々と料理が並べられていく。
大きなテーブルの横には、幸せそうに微笑む天使たちが相席。さながら宴のようだ。
これは、魚料理だろうか。妾の前に置かれると、妾の正面に座っていた首領と思われる天使が笑って告げる。
「此方はライア。この国を統べるもの。歓迎します、人の子よ」
「「「「「ライア様、万歳!人の子、万歳!」」」」」
ライア、という天使はおもむろに妾の前に置かれた魚料理を示した。
「食べるが良い。この国の物を腹に納めることにより、そなたは真のこの国の住人のなるが故」
「……はい」
私は箸を手に取り、魚をつまむ。そのまま口へ____
「ちょおおおっと待ったあああ!!」
「な!?」
後ろの巨大な扉がバンっと勢いよく開く。と、魚はたちまち腐ってしまった。
あの、姿は……!
「魔王ッ…エルドラド…!」
「歌泉!そいつを食うんじゃねェ!一生戻れなくなるぞ!」
「曲者じゃ!ひっとらえよ!」
激昂したライアは笑みを崩し、立ち上がって多くの天使に命ずる。
「悪魔を殺せ!この国より、一片たりとも肉片を残すな!」
「やれやれだぜ。それが天使サマの言うことかよ」
「っ!?」
エルドラドは軽々と妾を持ち上げると飛翔し、パチン、と指を鳴らした。
床から大量のグールが出てくる。
「放してください!何のつもりですか!」
「お前飛べねぇから、こっから落ちたら死ぬぞ。助けに来ただけだよ」
どこかに向かうエルドラド。どこか狂気を思わせる笑みをわずかに浮かばせていた。
身動きできなくなってしまう。
後ろからはさっきとは程遠い、顔を歪めた天使たちが襲い掛かる。
これは、一体……
「アイツらは天使のグールだよ。普段なら悪魔の方が信用できねぇと思うが、今回は俺にかけるんだな」
妾は返事の代わりに、目を固く瞑った。
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○マカロン少女●(プロフ) - 更新しました! (2019年1月11日 20時) (レス) id: f4775194ad (このIDを非表示/違反報告)
○マカロン少女●(プロフ) - 更新します! (2019年1月11日 20時) (レス) id: f4775194ad (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ○マカロン少女●さん» 了解です( ´∀`)こちらこそありがとうございます! (2018年3月3日 13時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
○マカロン少女●(プロフ) - モモハさん» わざわざお気遣い有難うございます(^^)もう大丈夫なので、テストが終わり次第更新させていただきたいと思います (2018年3月3日 11時) (レス) id: 922ef88d06 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ○マカロン少女●さん» 更新なさる際にお教えしますので、お伝えください! (2018年2月25日 18時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
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