僕らの彼女は猫かぶり。2期 【名前変換オリジナル】

テストが、やばい。 ページ5

私は今勢いで書き上げた内容の要約を晴くんに渡す。

ノリと勢いの結晶。さて。

晴くんは眉をひそめながら紙を睨むが、やがて目線をあげ、気まずそうに伏せた。

私は空色と黄色のストライプが入ったシャーペンを握りしめる。ダメだった…？

「あのよ、A」

「へいっ、なんでございやしょうか、晴くん」

なんで江戸っ子口調なんだよという彼の声は無視して、次の言葉に耳をすませた。

晴くんは間をあけてから言う。

「れ、恋愛系はちょっと……見てて恥ずかしいから……」

「え？」

顔を上げると、目の前には片手で顔を隠した、耳まで真っ赤の少年。

初々し気に目を反らされる。

私が書いたのは短編の恋愛もの。敵対関係にある悪魔の少年と人間の女の子が恋に落ち、種族の差を超えて結ばれるのだ。結果悪魔と人間も仲良くなるというめちゃくちゃ道徳的なお話である。

「……晴くん、もしかして、こういうの耐性なかったり……」

「ったりまえだろ……その目やめろ」

かわいい。うん、癒される。

涙目でこちらをむゆっと睨む晴くん。かわいい。

私は無言で晴くんが持っていた紙を取る。

「＿＿好きだ、好きなんだよ。オレ……お前のことｇ」

「音読すんじゃねぇぇぇ！！」

もう俺帰る！と窓に飛び乗り半泣きで駄々をこねる晴くん。

まぁまぁと引き留め、作業を再開した。

＿＿＿そんなループが、この後３時間ほど繰り返されるのである。

？？「…お疲れ」→←お知らせ＋小話。

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