16枚目 ページ18
「ふぅん、やるね。君、名前は？」
「人に名前聞くときは自分から名乗るのが礼儀でしょう？」
お互い剣を交えると一歩も引かず、ただただ睨み合っている。
と、暗殺者が力を込め、咄嗟にリオナが距離を取る。
へへ、と楽しげに笑い、彼は答えた。
「俺はヴァレンタイン。ヴァルって呼んでよ」
「……私はリオナ・ラギファルト」
アルフレッドは他の敵を相手にしており、Aはそんな彼を机の影でサポートしつつリオナの様子を伺う。
ヴァレンタインは、んー、と妖艶に舌舐めずりをして、リオナを
「……一騎打ちと行くかい？」
「いいわよ」
双方剣を構え、走り出す瞬間、
「三倍！」
「「……え？」」
どっこらせ、とAが立ち上がる。真顔で三つ指を示した。
「三倍の報酬用意してやんよ。いくらだ」
「な、買収する気ですか！？」
アルフレッドが驚愕するなか、憮然としてAは彼を見据えた。どうでるか……。
「……三千円も、くれるの？」
「「「……は？」」」
ぺっかー、と明るい表情で、頰を蒸気させながらこちらを見やるヴァレンタイン。他の敵も動きを止めるなか、三人は呆然とする。
千円で雇われていた、ってことか？
まじかよ、ルマンド宰相の部下とかベリーハードじゃん。
「もちろん。ってことで、武器を置いてください」
「「「「「わかりましたボス」」」」」
シ○レック軍団が一斉に暗器を落とし、両手を頭の後ろに組んだ。
Aのもとにヴァレンタインが跪き、頭を垂れる。
「俺たちは金が一番大事なんだ。
「うぃ、うぃーっす……」
上ずった声をあげると、ヴァレンタインはにっこりと笑い、部下を引き連れて退出していった。部屋にはガラス片や血の付いた本が散らばっている。
青ざめて固まったAの肩に、アルフレッドが手を置いた。
「ここの修理代と、暗殺者たちの給料。会計報告書も書き直しですからね」
「リオナちゃんヘルプ」
「夜更かしはビヨウの大敵」
美容って言い慣れてないのね、というAのツッコミを無視し、リオナは退出。
魔王様、なんだかんだで強い部下を手に入れました。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「男主」関連の作品
シクフォニの白色担当の彼は、優しすぎる男の子��
【男主】落ちる様くらい綺麗に ６【僕のヒーローアカデミア】
彼は”元”天才ストライカー II 【ブルーロック 】
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モモハ(プロフ) - 鬼羅.。さん» うおお、めっちゃびっくりした。ありがとね(*'▽') (2018年8月3日 20時) (
レス) id: 7ea4a0fdca (このIDを非表示/違反報告)
鬼羅.。 - 一位おめだぜ！本当に応援してる！これからも楽しみにしてるから！頑張ってね！一言ですまんぜ！ (2018年8月3日 20時) (レス) id: a6f636573d (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - うららkさん» ありがとうございます(*´∇｀*)！先日はアドバイスいただき本当にありがとうございます。うまくできてるかわかりませんが、これからも頑張りますのでよろしくお願いします！ (2017年11月8日 20時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
うららk - おお！ １位おめでとうございます！ 陰ながらあなたの作品をいつも応援しています！ 更新頑張ってください。こんなに面白いのはあまり読んだことがないので、ワクワクします！ (2017年11月8日 18時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ことね提督 元燐華さん» めっちゃ嬉しいです(｀・∀・´)ありがとうございます！ (2017年10月28日 17時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
