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こんな寒い部屋の中で冷たい紅茶飲むとか、凄まじい男ね。
明るいシャンデリアの照らすもとで、私はカップを取り出す。
私はホットコーヒー砂糖増し増しと、冷たい紅茶を入れつつ、胸元からある粉末を取り出した。
睡眠導入剤。彼を深い眠りへと誘い、その隙に命を奪う。私はむふふ、としたり顔をした。
小さい袋をピリッと開き、そのまま紅茶の中へ……。
「ぶえっくしょん!!」
「ひゃ!?……あ」
ぱしゃ、と袋ごとコーヒーの中に落下してしまった。溶けきれなかった粉末が表面に浮かんでくる。
「うぃ〜。あ、ごめんね、大丈夫?」
「いえ!大丈夫です」
大丈夫じゃないわよ、どうしてくれるのよ鼻垂れおじさん。私のホットコーヒー砂糖増し増しが、ホットコーヒー砂糖増し増し睡眠導入剤添えになっちゃったじゃない。
心の中で舌打ちしつつ、とりあえず紅茶を彼のもとへ運んだ。Aさんはへらっと笑う。
「あ、どうも。……うん、美味しい」
「それは良かったです」
部屋の戸棚の奥に残ってたインスタントですけどね。でも毒は入ってませんから。
紅茶をずぞぞと啜る彼を見つつ、いつ暗殺するかを考える。
……彼がカップを置き、ベッドに寝転んだ。
もしかしたら今がチャンスなのかしら。
「ていっ」
「え、なにそれ可愛い……え?」
私は太ももに隠し持って居た短剣を取り出し、彼を押し倒した。
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モモハ(プロフ) - 鬼羅.。さん» うおお、めっちゃびっくりした。ありがとね(*'▽') (2018年8月3日 20時) (レス) id: 7ea4a0fdca (このIDを非表示/違反報告)
鬼羅.。 - 一位おめだぜ!本当に応援してる!これからも楽しみにしてるから!頑張ってね!一言ですまんぜ! (2018年8月3日 20時) (レス) id: a6f636573d (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - うららkさん» ありがとうございます(*´∇`*)!先日はアドバイスいただき本当にありがとうございます。うまくできてるかわかりませんが、これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2017年11月8日 20時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
うららk - おお! 1位おめでとうございます! 陰ながらあなたの作品をいつも応援しています! 更新頑張ってください。こんなに面白いのはあまり読んだことがないので、ワクワクします! (2017年11月8日 18時) (レス) id: 469d2368ce (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ことね提督 元燐華さん» めっちゃ嬉しいです(`・∀・´)ありがとうございます! (2017年10月28日 17時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
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