木漏れ日、じじい ページ25
クムじじいは凛々しい女の子を顎クイする。じじいこの野郎。
「…そうだな。お前もなかなかの上玉だ。だが」
「っ！……え」
「けほっ、げほっ！」
「Aちゃん！？」
蹴られそうになる女の子を、咄嗟に庇う。結構痛いな……くそっ。
クムじじいがにやりと笑う。
「俺が楽しんでいる時に口を挟む、図々しい女は大嫌いなんだ」
床に突っ伏せたまま、クムじじいの方を薄目で見やると、部下を殴り飛ばしていた。
さて、どうするか。
もう海賊たちはこの事態に気づいているはずだ、私はとにかく女の子を守らないと。
クムじじいは凛々しい子を踏み付けると、赤髪の女の子を掴み上げる。
「いいぞ。女は従順なのが一番だ。この赤毛の女のように黙って震えて居れば…」
クムじじいがいきなり赤髪の女の子を放す。まぁ、当然か。
あの子、殺気がただものじゃない。何者なんだろう。
私に頭を使わせないでほしいよ全く。頭が悪いのは認めてんだからさ。
「娘。お前は阿波の人間か？」
「…はい」
嘘だね。私は港町、阿波の女の子は全員把握してる。赤髪なんて珍しい子、知らないハズないもんね。
「まさか、お前か……？ヨナ姫か？」
え？
ヨナ姫って確か、従者に連れられて、殺されたお姫様だよね。なわけないでしょ。
やれやれ、とのっそり起き上がる私。口の端に付いた血を拭い、クムじじいたちを見やる。
「＿＿＿＿戯れが過ぎたな。お前のような娘が姫なものか」
「おい、そこのお前」
「……」
「聞いているのか。おい、お前だ」
「……え、私？」
ちょ、待ってくださいよクムジさん！？私は脂汗を流しながら自身を指さした。
クムじじいは大きく頷き、私の頭を掴み上げた。もっとこう優しく手を差し伸べるとかそういうの知らないの？バカなの？
「お前を俺の女にする。案外従順そうな女だ」
ククク、と笑い、そのまま私だけ部屋から連れ出した。
おいおいおいおいおいおいおい！？
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モモハ(プロフ) - 天さんさん» ぬおお、ありがとうございます！！更新亀なのをご覧くださり本当に光栄です。ありがとうございました(*´∀｀*) (2018年2月9日 20時) (
レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
天さん(プロフ) - わあああっ！最初から最後まで綺麗で･･･もう･･････最高です(ｸﾞﾊｯ )あと10くらい評価したいんですが、それは無理っぽかったのでコメントにしました(´▽｀*)日々の疲れが吹っ飛ぶくらい素敵なお話でした！最後になりましたが、完結おめでとうございます！ (2018年2月9日 15時) (レス) id: b9103288e7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - かりそめの蘇生さん» ありがとうございます！書いて良かったです(*´∀｀*) (2018年2月8日 21時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 完結、おめでとうございます！楽しく読ませていただきました！ (2018年2月8日 21時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - まひまひ松(トド松を…カラ松を…愛しているよぉ！！)さん» がぁんばぁりまぁす！（笑） (2017年9月20日 18時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
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