木漏れ日、なんで ページ20
「もう夕暮れか…」
「ひっひーん!」
よしよし、とトン吉を撫でるA。
たくさんのウリ坊や子鹿を獲ることができた。よいしょ、とAは背負い、トン吉にまたがる。
すると。
「ひーっ、ひっひーん!!」
「え、ちょ、トン吉!?」
急に暴れ出したトン吉により、Aは落馬した。
ぐき
「あ」
_____________________
「なんで!?…痛っ!」
「私に言われても困るさ。ほら、じっとしてな」
涙目になりつつジタバタする身体を抑えようとする私。
自ら包帯を手に取り、私の足首を手当してくれるギガン船長。
落馬した私は、足首を捻挫。すぐさま船長室に向かい、ギガン船長に泣きついたのだ。
満月が昇る中、外でトン吉が暴れる音が聞こえる。
私は苦笑交じりに呟いた。
「本当、みんなに迷惑かけて…すいません」
「あとで馬鹿どもにも謝るんだね」
船長はほらよ、と私の手当を終わらすと、立ち上がり私を見下ろした。
「まったく。いつになったらその無鉄砲さは治るんだい」
「…ははは」
正直なところ、ギガン船長が自ら手当をしてくれるのは私だけだと思う。
なんでなんだろう。
「そりゃあ、うちの大事な一人娘だからね」
「え?」
ギガン船長は煙をふかす。
「声に出てたよ」
「ギガン、せんちょっ…」
やっぱり大好きですお母さん!
「あんたみたいなへなちょこ産んだ覚えはないよ」
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モモハ(プロフ) - 天さんさん» ぬおお、ありがとうございます!!更新亀なのをご覧くださり本当に光栄です。ありがとうございました(*´∀`*) (2018年2月9日 20時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
天さん(プロフ) - わあああっ!最初から最後まで綺麗で・・・もう・・・・・・最高です(グハッ )あと10くらい評価したいんですが、それは無理っぽかったのでコメントにしました(´▽`*)日々の疲れが吹っ飛ぶくらい素敵なお話でした!最後になりましたが、完結おめでとうございます! (2018年2月9日 15時) (レス) id: b9103288e7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - かりそめの蘇生さん» ありがとうございます!書いて良かったです(*´∀`*) (2018年2月8日 21時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 完結、おめでとうございます!楽しく読ませていただきました! (2018年2月8日 21時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - まひまひ松(トド松を…カラ松を…愛しているよぉ!!)さん» がぁんばぁりまぁす!(笑) (2017年9月20日 18時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
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