173枚目 ページ40
｢なるほどねィ……お年玉ならぬ、落とし
｢まあ、そう。｣
｢否定はしない。｣
淡々と言葉を繋げる来訪者たち。落とし命だかなんだか知らねェが、重要な事が1つある。俺は殺気をチラつかせながら、冷静に二人を見下した。
｢……おい、てめェら。此処をなんだと思ってやがる。服なんか着やがって、どういうつもりでィ｣
｢｢｢え｣｣｣
まさかそう来るとは思っていなかったのか。魔王様と、なんだっけ……タマとイナリか。その三人は同時に目を丸くすると変な声を上げた。
構わねェ、俺は続ける。
｢此処は温泉！風呂でさァ！服着て入る奴が居るのか知らねェが、此処は！脱がねェと許さねェ……！｣
生きてきた中で一番覇気を放出した気がする。そのまま二人を睨んでいたら、冷や汗の浮かぶ互いの顔を見合わせた。こくりと頷き合うと、バサリと羽衣を湯の中に落として帯に手をかける。思わず俺は口角を上げてしまった。
｢ちょちょちょマジで脱いだら駄目でしょ貴女方！ロンドくんも何させてんのもうっ！｣
邪魔してきやがったのは魔王様。心底嫌そうな顔で見やるも動じる様子は無い。どうしてこういう時に限って頑固ジジイになんのかは知らねェが、一つ言うなればこの人はむっつりだっつーことでィ。
____一瞬だけ後ろを確認すると、目をかっ開いたヤマトが此方を凝視していた。鼻の穴も広がって薄気味悪く、直ぐに視線を元に戻す。
諦めて、ひらひらと片手を振った。
｢……ったく。冗談でさァべらんめェ。湯に浸かりに来たってんなら隣の女湯あたれ｣
｢｢あ｣｣
着崩れた着物を慌てて正しつつ、双子は何かを思い出し恥じるように頬を染めた。その動きも左右対称にきっちりしており、なんだか驚かされちまう。
｢私達は脱ぐ必要なんて無かった……｣
｢だーっ。それは今俺が優しく教えてやっただ｣
｢｢だって｣｣
本当に、ハモるのがお好きなようで。やれやれと目を伏せると、ある事を思い出す。
そういや俺。
｢｢このお風呂を綺麗に洗いに来たから｣｣
此奴らに一回殺されかけたんだった。
綺麗にっつーか、血で真っ赤に染め上げるやつだよな。紅白は終わったぜ畜生が。
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モモハ(プロフ) - そらもちさん» あざーっす！アッもしかしたら中だるみなんでもないッス！てへ！(棒) (2019年4月28日 11時) (
レス) id: 98af2b3beb (このIDを非表示/違反報告)
そらもち - 面白いっすね！続編も読むぜよ(｀・ω・´) (2019年4月28日 10時) (レス) id: 35f31302c7 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ひかげのこさん» ありがとうございます！めっちゃ張り切ります(*´ω｀*) (2018年12月12日 17時) (レス) id: 0785378cec (このIDを非表示/違反報告)
ひかげのこ(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました！更新頑張って下さい！ (2018年12月12日 15時) (レス) id: 256366ff3c (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - 866さん» がんばります！(ﾃｽﾄｦﾔｯﾂｹﾀﾗ() (2018年10月8日 18時) (レス) id: 937a2c5722 (このIDを非表示/違反報告)
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