45枚目 ページ3
「隣国と、戦争だと……?」
「ええ。お言葉の通りでございます、魔王様」
ルマンドの糞野郎……このハゲ―!って叫んでやろうか畜生。
大体なんで髭はふっさふさのくせして頭はつるっぱげなんだよ。アレか、アレですか?天空の城〇ピュタで最後らへんでム〇カにしてやられる大佐の方ですか?小者感半端ねぇんだよ、足組むのやめろやハゲ。
そんな俺の心は露知らず。じじい宰相はふんぞり返ったまま続きを話す。
「隣国、フィーハル王国は、今は我が国に従っております。しかしながら、裏では我が国を滅ぼすべく策を練っているとか。勇者を送って来るやもしれません。今、倒すべきなのです」
勇者もう来てるけどな。俺の嫁が勇者なんだけどな。
つーか、フィーハル王国って、リオナちゃんの母国じゃねえか。ルマンド宰相が言うのも無理ねえけど、俺は戦争なんて絶対やんないからな。
じじいに負けんと必死にふんぞり返っていた俺は、どっこらせと掛け声付きで立ち上がり、伸びをした。軽く宰相を睨んで、にやっと笑う。
「宰相殿がそういうなら仕方ないかもな、いいですよそれで」
「A様……」
「ええ、ええ。それでこそ魔王様、我が国の主でございます」
背後で俺の名を呼ぶアルくん。いや、違うんだなこれが。皆さん次のかっこいい俺に注目。
俺は満面の笑みで続けた。
「俺一人で行ってくるわ」
「「……ん?」」
「要するに、アレだろ?フィーハルの王様と仲良くなりゃあいんだろ?」
「そ、その通りですが魔王様……」
あたふたするじじいに、スカッとする俺。じゃ、と軽く手を振り、扉の方へと向かう。アルくんも慌てて扉に手をかける。
「そーいうこった。本日の会議はこれで終了な、宰相殿」
……惚れんなよ?嫁いっから。
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866 - モモハさん» どーいたしまして!! (2018年7月15日 20時) (レス) id: 4d6199feac (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - 866さん» ありがとうございます!そう言っていただけるともう、あれです、昇天します()ありがとうございます! (2018年7月15日 16時) (レス) id: 7ea4a0fdca (このIDを非表示/違反報告)
866 - たまにメタなとこが出る、それがいい!! (2018年7月15日 7時) (レス) id: 4d6199feac (このIDを非表示/違反報告)
866 - 凄く面白いです!! (2018年7月15日 7時) (レス) id: 4d6199feac (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - リックンさん» そうなんですか、最近低浮上気味なんですが……これからも頑張ります(*´∀`*) (2018年6月27日 21時) (レス) id: c93a555509 (このIDを非表示/違反報告)
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