旅立ち ページ16
ヨナ「一緒に行くんでしょう?」
息が止まった。行きたい。でも、
カロ「わ、私はこの村を…」
オリ「守るのは僕に任せてよ、カロ」
カロ「オリ…」
オリは私の肩に腕を回し、背後で呟く。
オリ「僕、意外と強いんだよ。ね、ハク」
ハク「…あぁ。カロより強いと思う」
嘘…だろ。
私は力任せにオリの腕を振り払おうとする。
カロ「…!?」
なんで…振り払えないんだよ。
私が弱いからじゃない。オリの力が強いんだ。
オリは優しい声で続ける。
オリ「だから、ね。いってらっしゃいカロ」
カロ「―オリは、私がいなくても大丈夫なのか?」
私の言葉を前に、オリの動きが止まる。しばらくしてこぼれ落ちたのは…涙だった。
オリ「大丈夫なわけ、ねェだろ…」
私はオリの腕が緩んだ隙に振り向く。そこには
―――涙目になった、もう一人のオリがいる。
思わず、つられそうになってしまう。
オリ「オレ子離れの時期にゃあ早ェんだよアホ」
オリの頭を撫で、私は微笑む。
カロ「子じゃないけどな」
オリがムッと私を見据える。元に戻ったみたいだ。
オリ「いや、カロは僕の子さ。だからこそ行ってほしい。…いいかい?」
私はオリの涙を拭うと、ニカっと笑った。
カロ「―――かわいい子には旅をさせよ、ってか。いいじゃん。旅する狛犬ってのもな」
決めた。私はこいつらについていく。
こうして狛犬は旅に出た。
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モモハ(プロフ) - はい!ありがとうございます!コメ欄でニヤニヤしてます!モフモフシンア了解しました! (2017年4月6日 23時) (レス) id: bc42b5b1a5 (このIDを非表示/違反報告)
塊葉(プロフ) - ニヤニヤしながら見させてもらっています!オチはモフモフシンアでお願いします! (2017年4月6日 23時) (レス) id: 5406e628f6 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - あ、あ、あ、ありがとうございます!!フニャフニャな作品ではありますがこれからもよろしくお願いします!了解です! (2017年4月6日 0時) (レス) id: bc42b5b1a5 (このIDを非表示/違反報告)
祢々子(プロフ) - 更新頑張ってください。シンア落ちでお願いします! (2017年4月6日 0時) (レス) id: 5406e628f6 (このIDを非表示/違反報告)
モモハ(プロフ) - ありがとうございます!わかりました! (2017年4月5日 22時) (レス) id: bc42b5b1a5 (このIDを非表示/違反報告)
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