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熱のせい/クレイグ ページ4

数日前から、体調がおかしかった。でも、しょっちゅうあることだから、なんて無視してたら、やっぱり駄目だった。
体育の授業中、ばったりと倒れてしまったらしい。
ただの熱なのに、熱中症と勘違いされて病院送りになった。きっと夏だからかな。

目を覚ますと、親の代わりにクレイグがそこにいて、ゲームをしていた。
クレイグとは少し前から付き合い始めた。きっと皆は気を利かせてどこかへ行ったんだろう。
ゲームの画面に釘付けの彼に気づいて欲しくて、クレイグ、と名前を呼んだ。

「なんだ」


彼は目を合わせてくれなかったけど、私に応えてくれただけで満足。普通だったら『大丈夫だった?』とか聞いて欲しいんだろうけど、彼はそういうタイプではない。

やっとゲームが一段落したらしく、私の方を見てくれた。
その喜びに少し浸っていると、彼は急かすようになんだ、ともう一度言った。


「暑いの」


「看護師にでも頼んでクーラーの温度下げてもらえばいいだろ」


私のことをお見通しだからか、それとも分かってないからか、相変わらずの反応。
クレイグに触れて欲しいなんて言えないから、強硬手段をとってやる。


「私の服を脱がすか、クレイグの手を貸して。」


服を脱がす、ってのは冗談だけれど。まあ、これくらいしないと彼はきっと手を貸してくれない。彼は仕方なしに、といった様子で片手を私へ突き出し、もう片手は中指をバッチリ立てていた。忙しい奴め。


「はあ、やっぱりクレイグの手は冷たいね。気持ちいいよ」

「保冷剤でもなんでもいいだろうが」


「だめだよ、クレイグじゃなきゃ」


そう言うと彼は照れたのか、少し顔を赤く染めていた。
私の熱がうつっちゃったの、なんて呟くと手を離されかねないから黙っとこう。


「ゲームできなくなっちゃったね」

「構わねえよ、別に」


このまま、少し手を借りとこうかな。
クレイグの手が温かくなってしまっても。ずっと、ずっと。



2015.07.30

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設定タグ:サウスパーク , 短編 , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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しらす(プロフ) - あっしゅき (2020年4月2日 17時) (レス) id: 721cc084cb (このIDを非表示/違反報告)
もりた - すっごい好きです。続き待ってます。応援してます。 (2017年3月17日 6時) (レス) id: a88801d335 (このIDを非表示/違反報告)
ももえだ(プロフ) - 浅江さん» わーコメありがとうございます!!s19全話見ましたよー!トゥイークとクレイグが衝撃でした…ww (2016年2月3日 23時) (レス) id: 3e22522982 (このIDを非表示/違反報告)
浅江(プロフ) - そういやs19見てますか!?www (2015年11月22日 14時) (レス) id: 06b4bd4c52 (このIDを非表示/違反報告)
トマト(プロフ) - ももえださん» うっひょおおお!!更新嬉しいですー!!これからも頑張ってください! (2015年11月3日 22時) (レス) id: 5a445ac752 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももえだ | 作成日時:2015年7月30日 13時

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