百二話 ページ14
煉獄side
煉「…くそっ…何処にいるんだ!」
Aを見つけることが出来ずただ時間だけが虚しく過ぎてゆく。
時間が進むにつれどんどん焦りと怒りが増し正常な判断ができず、雑魚鬼に手間取ったり怒りのままに刀を振るので力加減が出来ずにいた。
このままでは、上弦と決闘になるまでに体力がもたないぞ!
苛立ちを抑えるように髪を掻きむしる。
再び全速力で走り出し、雑魚鬼を斬る、斬る、斬る。
俺がこうしている間にもAは、死闘を繰り広げていることだろう。
Aは、きっと母上と師範の仇を打つために自らの身も犠牲にして戦うはずだ。命すらも。
煉「君がいなくなったら俺はどうやって生きていけと言うんだ…。」
視界が歪み無限城の床にシミをつくる。
そんな時。
?「顔を上げなさい。杏寿郎、泣いてばかりでは見えるのも見えてはきません。」
何故かとうの昔に亡くなったはずの母上の声が聞こえた…しかもハッキリと。
急いで辺りを見回すが母上の姿はなく、周りには俺以外に人は居ない。
瑠「冷静になりなさい。周りをよく見て全神経を耳に集中させるのです。」
未だに頭に響く母上の声。
俺は、それに従うように聴覚を研ぎ澄ました。
鬼の動く微かな音。
自身の息遣い。
遠くから微かに聞こえる一般隊士の声。
そして…刀のぶつかる音とずっと探し続けていた愛しいAの声。
煉「……居た……。」
自分でも笑いが込み上げてくる、あれだけ、探しても見つけられなかったはずのことが冷静になるだけでこんなにも早く解決できるとは。
煉「灯台もと暗しというやつだな……誠に見事だ…母上に感謝せねば。」
俺は、顔を上げ頬を叩き、喝を入れるとAがいると思われる場所に向かってゆく。
煉「A!」
着いた先にいたのは羽織を真っ赤に染めたAの姿。
俺は、呼吸を使いAを抱き寄せすんでのところでAに向かって放たれた血気術を跳ね返す。
煉「済まない!待たせたな!」
有『うぅ…遅いわよ…あと、耳元で叫ばないで!馬鹿!さっさと私と一緒に戦いなさいよ!』
煉「ははは!お嬢様らしからぬ言葉だな!好きだ!上弦の零を2人で倒そう!」
2人ならきっと乗り越えられるその時の俺はそんな気がした。
非公開設定にしちゃってました。
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みるく(プロフ) - 華さん» ありがたいお言葉をいただき本当に嬉しいです。最近は忙しくてなかなか更新できていませんが出来るだけ早く更新できるように頑張ります! (2021年10月23日 18時) (レス) id: 14f43f79f7 (このIDを非表示/違反報告)
華 - いつも更新楽しみにしています!本当にこの作品が好きです。これからもがんばってください。応援しています! (2021年10月23日 18時) (レス) id: 95cefb630e (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 桃んさん» ありがとうございます! (2021年9月6日 9時) (レス) id: 6c726376e6 (このIDを非表示/違反報告)
桃ん - 続編おめでとうございます!!!!!! (2021年9月6日 9時) (レス) id: 7c2939c0a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2021年9月5日 14時