5.妹だって悪くない！【北信介】

207.侑side ページ7

侑side






今朝のことあってから授業中ずっと、
理石と話しとったAちゃんの姿が
頭から離れんかった。


やけにイライラしとるんが
自分でも分かってん。






せやから、
なるべく考えたなかったのに、
購買着いたらAちゃん居るし...。


それにまたイラついて、
いらん嫌がらせして来てもうた。






侑「ただいま...。」


結「おぅ！おかえり侑！....って、
何やどうしたん浮かない顔して！！」


侑「....。」






こんな幼稚なこと、
銀に言ったところで笑われるだけやんな。






侑「何もないで。」


結「ほんまか...？、
まぁ、それならええけど。」






ほんまに、
何でこんなことしてしまうんやろ。






結「あれ、そのシュークリーム
今買うて来たやつやんな？
何でカバンに入れるん？家で食うんか？」


侑「あー.....まぁ、そんなところや。」


結「それやったら、
いつものコンビニで買うた方が良かったんちゃう？
購買のなんて大して美味しくないやろ。」


侑「せやな...。」






あーもう、
シュークリームの話せんといてや...。


罪悪感で気が滅入るわ...。






....というか、






侑「銀。何で今朝、作戦断ったん？」


結「作戦...？
あー理石とAちゃんのやつか。」


侑「おん。」


結「いや、そんなんお前、
尾行するために人のスケジュール勝手に聞き出すとか
やっぱ出来んやろ。」


侑「考え直してもうたん？」


結「せや！」


侑「はぁ....」






そもそもお前が犠牲になって、
その罪被ってくれたら、
俺やってこんなことにならんで良かったんやで...






...って、今の俺！、
めちゃくちゃ最低やん！！、


危な〜...！、
え、何でこんな考えになったん今ｯｯｯ！！、






ほんま、Aちゃんのこととなると
ショボ過ぎるやろ俺...。






結「なんやまた暗い顔して！
今日の侑オモロいな！笑」


侑「笑わんといてや...。」


結「ほら！元気出せって！！
やっぱさっきのシュークリーム今食えや！！
帰りに俺がもう一個奢ったるから！！」


侑「あぁぁぁｯｯｯ....」


結「なっ、何やねん...！、笑」






またシュークリームの話しよったこいつ...！、


しかも奢ったるとか、
サラッと男前なこと言いよって...！、


俺がどんどん惨めになって可哀想やろ！？、






結「まぁ、ええから早よ食えもう。笑」


侑「おん...」






こんなことなるんやったら、
購買なんか行かんかったら良かった。

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