5.妹だって悪くない！【北信介】

224.倫太郎side ページ24

倫太郎side









Aちゃんの感覚って、
俺らとちょっとずれてんのかな...。






私「せやからっ、今日は優しかってん！！、」


治「良かったやん。」


私「ん、えっ、いやっ、良くないてっ...」


治「お？何でや。」


私「それが逆に怖いんやんかっ...」


治「怖い？」


倫「あー。まぁ確かに分からなくもないけどね。」


治「そうなん...？
優しくしてもらった方がええやろ。」


倫「うん。確かにそれはそうなんだけど...」






普段、厳しい人....


ましてや北さんが
意味もなくそんなことするとは
確かに考えにくいよな...。






私「り、倫太郎くんは分かってくれるん...？、」


倫「分かるよ。俺もその手法よく使うし。」


治「手法ってどんな...？」


倫「え、例えば...
って言ってもかなり昔の話になるんだけど...」


私「うんうん...」


倫「俺の妹が『ダイエットする』とか言っときながら
死ぬほど目の前でお菓子食ってたから...」


治「まぁ、食欲には抗えんよな。」


倫「『何でも買ってやるからコンビニ行こ』って
優しく声掛けてその足でジムに連行。
その日は散々筋トレさせた....とか。」


治「よぉジム内で付き合うてくれたなぁ妹さん。」


倫「ちょっと言って聞かせただけだよ。」


私「え、何て？」


倫「言った通りやらなきゃ一生帰らせないよ
...とかだった気がする。あ、いや、
やらなかった分だけ殴る、だったか...」


私「え、何それ怖...。。どっちもちゃうよな？。。」


治「角名って昔からそんなやったん。。」


私「この前の体育館での体幹から察するに、、
妹ちゃん、とんでもなく酷い目に合ったんじゃ...」


倫「別に酷い目に合わせたかった訳じゃないよ。
その後すぐに痩せてたけど。」


私「わっ、やっぱり...。。」


治「鬼やな...。。」


倫「いや、だからAちゃんもね。
優しくて甘い言葉には必ず裏があると
思っといた方がいいよってこと。」


私「おっ、おん。えらい勉強になったわ。。」


治「タメになる話やなぁ...。。」


倫「つーか、そんな怯えないでよ。。
別にお前らには怖いことしないんだから。。」


私「おっ、おん...。いや、結構しとるけどな、」


倫「あ？」


私「っ...、」


治「角名。そういうとこやで。」


倫「え...？、」






俺、今何かした...？、






治「Aちゃん。
何かあったらすぐこの治くんに通報するんやで。」


私「わっ、わかった...。。」

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