春待ち - 須貝さん ページ23
1月の終わり、久しぶりに雪が降った。
エアコンの効いた暖かい部屋の窓に手を置いて、曇天から降る白い雪に見とれていると、
それに触れたくなった私は子供のようにはしゃぎながら、アパートのドアを開けた。
空を見上げながら、両手の側面をくっ付けて受け皿のように丸くする。
『今日は、沢山降るかなぁ』
と、誰に向かって言うでもない言葉を吐いた。
しゃがんで積もった雪を手で集めて丸めてみる。
雪だるま。
ひと回り大きな雪玉を作り、さっき作った雪玉を上に乗せると、輪郭はひとまず完成だ。
目と口とボタンは石で、あとは……。
『手だ』
「なにしてんの？」
『うわぁっ』
後ろから声をかけてきたのは、須貝さんだった。
須貝さんとは知り合って20数年、付き合って…何年だろう。
「雪だるま？」
『雪だるま。でも、腕がないんだよね』
「…あ、ちょっと待ってて」
少しして戻ってきた須貝さんの手には木の枝が握られていた。
「あそこの公園で拾ってきた」
そう言ってしゃがみ、枝を2等分に割って雪玉に刺した。
「完成だね」
『完成だね』
私が満足気に笑うと、須貝さんは巻いていたマフラーを取り私の首に巻き始めた。
「寒いでしょ？」
『めちゃくちゃ』
「あ、俺が作った昼飯食べた？」
『食べた！』
「どうだった？おいしかった？」
『めちゃくちゃ』
「それどっちだよ、てか、めちゃくちゃ、はそんな万能じゃないからな」
と、笑いながら、雪だるまを囲むようにしゃがんで話した。
部屋に戻ると、須貝さんは、点いたままのテレビやこたつ、その上の食べかけのみかんを見て、呆れた様子で笑っていた。
「戸締りくらいちゃんとしろよ？」
『はーい』
「思ってもないくせに」
『えへへ〜』
「変わんないなぁ、Aは。」
「ずっと、変わんないよ。」
『ずっと、変わんないよ。』
見てくださあ〜〜〜い！！！！(最後の作品です)→←作戦 - 山本さん ��
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佐々木さん(プロフ) - めぐみさん» らリクエストありがとうございます！！！更新頑張ります！！！ (2020年5月31日 6時) (
レス) id: 343f873ea6 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ - あ！あと、更新頑張ってください！！応援してます！(｀・ω・´)尸 (2020年5月30日 18時) (レス) id: 6022793049 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ - リクエストです！！山本さんのゆる~いお話を...！ (2020年5月30日 18時) (レス) id: 6022793049 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐々木 | 作成日時：2020年5月26日 14時
