君は空を飛べない【呪術廻戦】 (ページ22)

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７話ページ22

「おっまたー！！今日は新しい先生と、転入生を紹介しまっす！！」

異様なテンションで教室に入って来る担任。年明け、里香ちゃんの解呪が済んでから初めての登校日だった。
入って来たのは、スーツの女の人と・・・超ギャルな２人。

「はーい、一応副担任の清岡Aです。まぁ、ほぼいないので先生って呼ばなくてもいいですよ～」

ほぼいない？どういうことだろう。ギャルの２人、全然話さないな。

「あ、この２人は枷場美々子、菜々子ちゃん。右が菜々子ちゃんね。みんな、仲良くしてねー」

えぇ、仲良く・・・できるかなぁ。真希さんそっぽ向いちゃったよ。清岡Aさん、優しそうな人だなぁ。真希さんとか狗巻くんは知ってるのかな。

「ハイ、もっとテンション上げて！ちなみにこの双子は、百鬼夜行のとき夏油に言われて呪詛師やってたとこをこのAに保護された、元呪詛師高校生でーす！！」
「ちょっと、五条！」

元呪詛師！？夏油に人殺しを指示されていたなんて・・・可哀相に。僕は少し目に涙が浮かんだ。
しかしそれが悪い意味で誤解だったことを後で知る。

「よかったね、高専(ここ)に来られて。高校生に人殺しの指示をするなんてあり得ないよ」
「ア？指示じゃねぇよ。夏油様は私たちの救世主、神なんだよ。夏油様が好きだからそうしたんだ。高専の奴らは本当ゴチャゴチャうるせぇな。お前等は正義の味方か何かか？偉そうに。話しかけて来んなよ」

こうして双子は、１年３人(特に真希さん)の心象を最悪にして転入した。
でもそれ以来会っていないので、案外任務は真面目にこなすだとか、座学の授業は出ないが体術は日下部先生に習っているとか、そんな話を聞いて、あんまり悪い人じゃないんじゃないかな、と僕は個人的には思っている。

Aさんともそれ以来会っていない。僕は海外に行かないといけなくなってしまったから会えてないだけで、他の２人は会ってるんだろうなぁ。はぁ、もう帰りたい。早く帰ってみんなに会いたいなぁ。
ぼんやりそう思っているとミゲルさんのスマホに電話がかかってくる。片言でも声色がすごく焦っていた。電話口の声は聞こえないが、僕にも緊張が走る。日本で何かあったのかな。

「乙骨、今からすぐ日本に戻ル。緊急帰国ダ」