【ブラクロ】猫耳天然魔導士は、黒の暴牛団副団長。 (ページ3)

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♯2　不思議な出会いページ3

それから両親に言われた通りに走って、遠い村の教会に行った。
神父さんも、シスターも、教会にすんでいる子供たちも、獣人の私を優しく向かえてくれた。

どうやら、教会にいる子たちはみんな私と似た環境で育っていたようだったから、仲良くなれたのかもしれない。
でも、それを拒絶したのは私だ。

＊＊＊

｢あの子、獣人なんだって。かわいそうね｣

｢あんなに服もボロボロになって、両親は貴族に殺されたそうよ｣

｢あの子の耳、猫？」

｢本当だ～獣人とか、ただの下民だよ」

町に出ると、みんなからこう言われる。
街の人々はみんな、まるで自分が一番偉くなったかのように私を見下した。

｢気持ち悪い獣人の下民が｣

｢いくら魔力が強いからって調子に乗るなよ｣

冷たい目を向けられるのはいつものことだった。

私に何があったか、知らないくせに。
調子に乗って私の両親を殺したのは、お前ら貴族だろうが……！

だから、私はそのとき決心した。
魔法をさっさと使いこなして、グリモワールを貰って、魔法騎士団に入る。

そして、実力をつけて、貴族たちを見返してやる！と。

『……絶対に、私自身の力で魔法帝になる』

その日から、私の特訓は始まった。

簡単な魔術から始め、肉体を鍛えた。

そして、あっという間に15歳になり、グリモワールを授かった。

そのグリモワールは、四つ葉で虹色の…

いわゆる、「虹色四葉のグリモワール」だった。

＊＊＊

『風創成魔法、暴風竜の伊吹……！
火創成魔法、業火の刃……！』

『合成……ファイヤーハリケーン！！』

そして、色々な属性魔法を合成することもできるようになった。

火、水、風、土、闇、光。
すべてを使いこなすことが出来るのは、多分……私しかいない。

そして、私が一番得意だったのは……
光魔法。

『光創成魔法、神の裁き……！！』

光の渦を作り出し、すべてを無に返す魔法……

回りの気が光の渦に飲み込まれ、一瞬で消え果てた。

うんうん！いい感じ！

さーて、高火力の魔法も覚えたことだし、
あとは回復魔法を練習して……

『光回復魔法、神の祝福……』

消え果てた木々を回復させ、完全にもとに戻した。

とりあえず、成功したので一安心。

これは魔力の消費が激しいから、あんまり使わないようにしようっと。

なんて、上機嫌で筋トレを始めようとしたとき……

｢面白いね、キミ！｣
　

変な人と出会った。