【ブラクロ】猫耳天然魔導士は、黒の暴牛団副団長。 (ページ11)

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♯10　試験ページ11

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「魔樹降臨」
ヴァンジャンスさんの声が響くと同時に、天から木が降りてくる。
樹木の先端が分かれ、箒になった。

『す、すごいっ』

思わず息をのんでしまう。
…これが次期魔法帝に一番近いヴァンジャンスさんの力か…！(セッケに団長さんのことを教えてもらった)

それにヴァンジャンスさんの魔法、とても興味深い…！！木の魔法ってすごく素敵じゃないですか！

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みんなで自己紹介をしたあと、なんだかんだあって試験が始まった。

初めは箒に乗るという、簡単な試験。
ヴァンジャンスさんも、説明の途中で「これができないと話にならない」と口にしていた。
私は初めて箒に乗るけど、大丈夫かな…

不安になりながらもそーっと箒にまたがり、浮かせてみる。
そして、ゆっくり空中を飛んでみる。

…そよ風が心地よく、下に見える景色がとても綺麗だ。

思っていたよりも簡単だった。…そして楽しいぞ！！
夢中で箒を操る。

『ユノくん、これ楽しいね』

「…確かに」

近くで飛んでいたユノくんに話しかけてみると、ふんわりと微笑んでくれた。
ユノくんの意外な笑顔につられ、私も微笑む。

私は箒で会場の上を飛びまわったり、くるくる回転してみたりと、試験ということを忘れ、純粋に箒に乗ることを楽しんでいた。

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一方…団長たちは

「あいつ、箒が気に入ったみたいだな」

「はは、そうかもしれないね。かなり速いスピードで飛ぶことができるようだし、小回りもきくようだ」

微笑みながら試験を見守るヤミとヴァンジャンスに、

「う、うむ。魔力操作が得意そうだ。なかなかの新人のようだな(無邪気で、そ、その…か、可愛いぞ…ヤミはあんな感じの子がタイプなのか…！？)」

顔を赤らめるシャーロット、

「うむ！他の試験が楽しみだな！」
身を乗り出して感情を表現するフエゴレオン、

「あふふふ、あの子、面白いですね～！お友達になりたいな～」
筆を持ちながら体を揺らし、笑っているリル、

「ケケッ、切り裂きがいがありそうだぜ」
舌なめずりしているジャック、

「ぜひともうちの団に欲しいですねえ…」
怪しげに目を細めるゲルドル、

「…………」
いつもの表情を崩さないノゼル、

「zzz」
寝ながらもいびきで会話しているドロシーたち、各団の団長たちがいつも通り個性的な会話(？)を交わしていたのだった。