◆マネゴト。ー4 ページ16
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(ー僕らは、本当はどっちなんだ…？)
ずっと人間だと思っていたかった。けれどそう信じ続けることは、時が経つほど難しくなっていて。
サーヤの言う通り、所詮は悪魔なのかという気も増してくる。
この世で最も嫌いなヤツらと同じだなんて、考えただけでも虫酸が走る。だが現に同じ親をもつアイツは最早人間ではないしー…。
(ーそんなに迷うのなら、悩むのならばいっそxxxしてしまえばいい)
ずっと燻っている兄の想いなのか、それとも心の奥底にある自分自身の想いなのか、誰とも知れない声が胸の中で囁いた。それとともに頭痛も激しくなって思わず歯ぎしりする。痛みを堪えるのが精一杯で、それに抗う術はなかった。
(くそっ…)
自分が飲み込まれてしまわないように、愛しい人を抱きしめる腕により一層力を込める。それでレイヤが痛がる様子に気づいたのか、先程よりは泣き止んだサーヤが胸の中で顔を上げた。
「…レイヤくん、痛むの…？」
泣き腫らした真っ赤な目で弟の顔を覗き込む。どうにも答えられずにいるレイヤの表情を肯定と受け取ったようで、サーヤは少し身じろぎすると、そっと服の上から脇腹に触れた。
どうやら痛むのは頭ではなく脇腹の傷だと勘違いしたらしい。強く抱きしめたせいで負担がかかってしまったのではーと思ったのだろうか。そこは今ではそれほど痛まないのだが、サーヤがそちらを労ったことに感謝した。頭の痛みだと気づかれたら“悪夢”の、ユウヤのことだとバレてしまうから。
自分が付けてしまったかのように、また泣きそうになりながら撫でているサーヤの手を掴むと、引っ張ってその手首に軽く口付けた。
「レイヤ、くん…？」
気に障ってしまったのかと、サーヤはレイヤを見つめた。瞬いたはずみで濡れた睫毛からぽろっと涙がこぼれ落ちる。
手を掴んでいる手とは反対の手で、サーヤの目に溜まった涙を拭うと、レイヤはお互いの額が触れ合うほどの距離まで顔を近づけた。
「…それなら、試してみるか？」
「え…？」
弟の真意がわからなくて、なにを、と問い返す。
レイヤはためらうように一旦唇を噛んでーサーヤを見据えたまま、口を開いた。
「僕たちも悪魔のようにー精気が吸えるのか」
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桃(プロフ) - ゆうたんさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。更新頑張ります！ (2016年7月28日 21時) (
レス) id: 5aa2eaac6e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたん - とってもおもしろいです！再新頑張ってください(^▽^)/ (2016年7月26日 13時) (レス) id: 9ccd65c474 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - チカさん» ありがとうございます！21巻は読んでていろいろと大変でした…。更新頑張ります〜( ´ ▽ ` ) (2016年6月21日 20時) (レス) id: 5aa2eaac6e (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - 高校合格おめでとうございます。21巻は確かにヤバかったですね！ゆっくりでも良いので更新頑張ってください(*^^*)応援してます！ (2016年6月21日 6時) (レス) id: b0a8b8ef26 (このIDを非表示/違反報告)
桃(プロフ) - ゆうさん» 返信遅くなりすみません。コメントありがとうございます！読みやすさは個人的にはまだまだですが、そう言っていただけると有り難いです(o^^o)黎紗好きさん！！！周りにいないので本当に嬉しいです（ ; ; ）ふたりいいですよね…！続きの執筆頑張ります！ (2015年5月24日 12時) (レス) id: 5a1aaa4d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桃 | 作成日時：2015年4月27日 0時
