♯00 運命は突然に ページ1
「や、やばいっ!!」
あ、みなさんこんにちは!向坂Aです←
え、何をいったい急いでいるのかって?
そりゃもちろん、絶賛遅刻中だからっ!
今年の春から高校生になったわたしは新学年早々、遅刻しそうなのです←
おっと!こうしちゃいられないよ、走らなきゃ!
そうしてわたしはまだ軽めのスクバを揺らしながら、わたしの通う学校、W学園へと急いだ。
途中電信柱にぶつかりそうになったり、車にぶつかりそうになりながら、なんとか学園についた頃にはもう8時25分をまわっていた。
ん?集合は何分かって?聞いて驚け、30分だっ!
でもまだ間に合う、はず!
わたしはポスターの‘廊下は走らない!‘を横目に見ながら静かな廊下を全力疾走する。
やがて曲がり角にさしかかったとき
ドンっ!!!!!!!!!!!
「きゃっ・・・!」
わたしはナニカに強く体をぶつけ、尻餅をついた。
いたたた・・・・・・
鼻の頭をさすりながらわたしは、そのナニカを見上げた。
「あ・・・・・・・・汗」
こ、これは死亡フラグ・・・・・・
生徒会長のアーサー・カークランドとぶつかっちゃうなんて!
「・・・・・てめえ!何しやがんだ!」
ひえー・・・よりによってなんで生徒会長なんだよー!!(泣)
「ご、ごめんなさ・・許してくださいぃぃぃ!!」
我ながら恥ずかしい声をもらした。
そんな調子のわたしに生徒会長も半ば呆れて怒ってはいなさそうだったけど
微妙な表情でこちらをみている。
や、やめてなんだかとてつもなく恥ずかしい・・・
「まぁぶつかったことは許してやる。だが・・・・そもそもなんでお前がこんなとこにいんだ?」
「へ?・・・・・あ、あぁぁぁぁあ!」
そうだ!遅刻・・・・・うん、もう完全に遅刻だよ泣
「そ、それじゃわたし・・・この辺で!」
逃げるようにしてわたしは生徒会長の前から去った・・・・・・・・
いや、正確に言えばそのはずだった。
「逃がさねぇよ?」
生徒会長はわたしの腕を掴んでひいた。その瞬間ぐらっと視界が傾き、わたしは生徒会長に抱きかかえられる。
え、え、え、何わたしどうすればいいの?!
「そう簡単に逃がすかっての。遅刻しそうになって廊下走って俺にぶつかった罰、この俺がちゃぁんと考えてやる。嬉しく思えよ?」
会長はふっと、妖艶な笑みをたたえて笑う。
わたしはただただ思っていた。
なんだこの人、変態だ←
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作成日時:2013年1月31日 23時