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大倉side
それから、俺のバイト生活が始まった。
朝は新聞配達、
昼は、スーパーのレジうち、
夜は、居酒屋で商品を運ぶ。
正直、かなりハードや。
A(呼び方変えてん。笑)は、そんなに急いで頑張らんでも大丈夫やって言ってくれたけど、
いつまでも甘えてばかりはいられへん。
まさか借金まで返してくれてるとは思ってへんくて、ほんまに申し訳なかったけど、
だからこそなるべく早く返したくて、俺は一生懸命働いた。
まあ、バイト先の人はみんな優しくて、
いろんな話しながら仕事すんのは、ほんまに楽しいし、やりがいがあってええ。
…こんなに人って優しくて暖かいもんなんやな。
そして、家に帰れば、Aのうまい飯も食べれる。
彼女の料理はどれも美味しいけど、なかでも鮭を使った料理のバリエーションがすごくて、
聞くところによると、身近に、鮭が好きやった人がおって、いろいろ研究したらしい。
…どんだけ好きやねん、その人。笑
そんなこんなで、俺は、少しずつやけど、Aにお金を返しながら、普通の生活に戻ろうとしていた。
今日も帰れば、Aが待っとる。
大「ただいまー」
「お帰りなさい！ご飯できてますよ？」
大「おん、食べます。ありがとう。」
彼女は、家族でも、…まだ恋人でもない俺に、ほんまによくしてくれる。
せやけどよう考えたら、俺Aのこと、ほとんど何も知らんねん。
…彼女は、俺の過去から現状までよう知ってんのに。
冷静に考えたら、見ず知らずやった俺をこんなに気にかけて助けてくれるって、人がよかったにしても、普通はそこまでできひんと思うねん。
しかも借金まで返すなんて。
そういえば、彼女の仕事の話って聞いたことないな…。働いてんのも見たことない。
…働いてないとか？
俺が入院してた時も、朝から夕方までずっと一緒におってくれたし…。
せやけど、そうやとしたらあの膨大なお金はどこから出てきたん？
働いてたとしてもあんなんすぐに出せるもんちゃうのに…
町田A。
一体何者なんやろ。
「…さん、大倉さん！」
大「！？何？」
「さっきからボーッとしてどうしたんですか？」
大「ああ…ごめんごめん。ちょっと考え事しとった。」
「冷めないうちに食べちゃいましょ！」
大「おん、そやな！」
…いつか俺にも、知れる日が来るんやろうか。
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もちこ(プロフ) - さなさん» はじめまして！そう言っていただけて光栄です… これからも頑張っていきますのでよろしくお願い致します！コメントありがとうございました！ (2022年3月10日 19時) (
レス) id: 00a139ae99 (このIDを非表示/違反報告)
さな - 初めまして。前作の丸山さんから読んでいます。次の展開楽しみにしています。 (2022年3月10日 17時) (レス) @page29 id: 603606fd19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちこ | 作成日時：2021年4月25日 8時
