◇８◆ ページ20
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潤side
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――襲われかけた次の日から、俺は外が怖くなった。
和にバレたくなくて普通に玄関は出たけど、
下まで翔君に車で迎えに来てもらった。
潤「はぁっ・・っ」
翔「ちょ、どうした？落ち着け」
潤「んっ・・」
車までの移動も、怖くて怖くて仕方なかった。
翔君には、理由を話して少しの間送り迎えしてほしいと頼んだ。
――あと、和には絶対に、絶対に言わないでほしいとも頼んだ。
せっかく過去から立ち直ってきたんだ。
でも、俺のせいでまた怖がらせた。思い出させた。
今朝も顔面蒼白だったし、少し手も震えてた。
――俺が怖がってたら、和がいつまでも怖い思いをしてしまう。
その思いで、和の前ではいつも通り振舞えてた。
でも夢の中までは頑張れなくて何度も悪夢を見た。
――そうなると、体が弱い俺はすぐ体調に出る。
翔「潤・・っ！」
潤「・・っ」
翔「あっぶな・・貧血？また寝れなかったのか？」
潤「ん・・気持ち、わるい・・」
何度も貧血起こしてふらついて会社で休んで・・今日は熱まで出て。
翔「さすがに無理しすぎ。帰るぞ」
潤「でも、かずが・・」
翔「二宮より自分だろ？ぶっ倒れるぞ」
潤「・・」
もう、ぼーっとする頭では何が最善か分からなくて。
翔君に言われるがまま家に帰ってきた。
翔「二宮帰ってくる少し前に起こしてやる。
そしたら俺帰るから・・あとは、自分でどうにかできるな？」
潤「ん・・りが、と」
どうにか・・どうすれば、いいんだろう・・。
ぼーっとする頭で考えたけど、そのまま眠ってしまった。
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和side
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――翔さんから、潤君のこと全部きいた。
外を怖がってる事、悪夢を見てる事、自分を責めてる事。
俺のために、辛い事全部隠し続けてたこと。
・
ばか。俺のばか。ほんとばか・・っ！
何がいつも通りの潤君だ、何がバレてないだ。
結局、潤君に守ってもらって無理させて笑顔作らせて。
――潤君の傍に、いる資格ねぇじゃんかよ・・っ！！
・
翔「とにかく、ちゃんと話せ。な？」
翔さんはそう言って帰っていった。
和「ごめん・・ごめん、ごめん・・っ」
潤君の頬を撫でながら、涙が止まらない。
――潤君、俺の前で「怖い」って言ってない・・。
今気づいた。
俺は、そんな言葉さえも言えなくさせてたんだ。
気づいた事実に、涙が止まらない。大切なのに――。
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しょうちゃん(プロフ) - 続きが読みたいです！ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: d034f78533 (このIDを非表示/違反報告)
梶 - おもしろかったです！たまに涙が出てくるようなシーンがあって話に夢中でした｡ありがとうございます♪ (2018年5月3日 12時) (レス) id: 11356a9e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅうな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月18日 1時
