◇３◆ ページ15
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潤『雨、降ってるねー』
和「・・・」
電話を取って、開口一番にこの言葉。
和「・・潤君さ、折り畳み傘置いてったでしょ」
バイトがなくて家にいた。
そしたら予報にはなかった雨が降り出して。
まぁ、この季節はしょうがないよね。
潤『最近晴れてたからね！』
和「もう！今は常に入れときなって言ってるのに」
変な主張をする恋人を叱りながらも可愛くてしょうがない。
和「翔さんは？」
潤『今日は会議みたい』
和「そっか、じゃあ傘持ってくよ」
潤『ありがとー』
その後、待ち合わせ場所を決めて電話を切る。
時間になり傘を持ち、自分も傘をさして家を出る。
和「夜は冷えるなー・・」
いけね。外でも潤君みたいな独り言・・。
幸い、周りに人がいなくてほっとする。
そのまま歩いていくが・・。
和「おっ・・」
でも待ち合わせ場所に着くまでに止んで。
「どうすっかな」って思ったとき潤君からライン。
『もう家出た？出てたら途中で会おー』
俺が家に引き返す選択肢はないのね(笑)
少し笑いながらも『出てる。了解』って返事する。
家の明かりと少しの街頭しかない住宅街を通る。
この辺りは夜人歩いてないんだなー・・。
そう思ってると遠くに潤君らしき人影が。
段々距離が縮まって、潤君が「あっ」て顔をした時・・。
潤「っ！？」
急に、曲がり角から手が伸びてきて潤君が引っ張られる。
え、ちょ、知り合い・・？
俺と潤君は数軒分離れてて相手の顔は見えなかった。
急いで曲がり角へ向かうと「やめろっ・・！」て潤君の声が聞こえて。
・
和「――っ！」
慌てて曲がって、思わず足が竦んだ。
潤君は帽子と眼鏡をかけた知らない男に壁に手首を押さえつけられて・・・。
襲われかけていた。
・
――『やめてください・・！』
過去の自分と重なり、動機がしてめまいがした。
でも、それは一瞬の事で。
和「・・めろ！おい！離れろ！」
震える足を動かして声を出して近づいていく。
「・・っ！」
潤「ぅあっ・・！」
男は俺の声に驚いて、潤君を突き飛ばして逃げ行く。
和「潤君・・！」
潤「・・っ」
道路に倒れ込む潤君を抱えて起こす。
少しぼーっとしてる潤君の瞳が俺を捕えてハッとした顔になる。
潤「かず・・泣かないで、かず・・」
情けないことに、涙が止まらない。
――あぁ、頼むからもう過去から逃げさせてくれよ。
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しょうちゃん(プロフ) - 続きが読みたいです！ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: d034f78533 (このIDを非表示/違反報告)
梶 - おもしろかったです！たまに涙が出てくるようなシーンがあって話に夢中でした｡ありがとうございます♪ (2018年5月3日 12時) (レス) id: 11356a9e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅうな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月18日 1時
