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＊潤side＊
・
―――夢を見た。
さっき見た光景。和が離れていく夢。
必死に手を伸ばしても追いつかない。
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翔くんの声が、少し聞こえた気がしたけど。
俺が行きたいのは和の場所。
和の声が聞こえないんじゃ、ここに意味なんかない。
必死にもがいて、和のところに行こうとしたけど・・・。
結局、また頭がボーっとして暗闇に引き込まれる。
・
次に目が開いたら、和がいた。
なんとなくぼんやりする視界と頭。体が重い。
「倒れたんだよ？」って言葉を聞いて、ハッとする。
――フラッシュバックする、和が離れていく姿。
目の前に和がいるのに、体が震えて涙がこぼれる。
・
――俺は、弱い。和のことに対してすごく弱い。
だから夢なんかのせいで心も体もボロボロになる。
それを和に言わないから、尚更抜け出せないんだ。
・
・
潤「んっ・・・」
気づいたら抱き着いてキスしてた。
ガチッて音がする。だって、俺はこういうキス下手だもん。
・・・和がいつも、してくれるから。
・
潤「っ、ん・・」
和「・・」
何度かキスするけど、うまくいかない。
――寂しい、寂しい、怖い。
和が離れないように焦って必死になってたら――。
・
潤「んぅ・・！」
和「・・」
グイッて、頭を押さえつけられて荒々しいキスをされる。
和「・・下手くそ(笑)」
苦笑いしながら、呟かれる言葉。
息が苦しくなるし、頭の中がトロンとしてくる。
俺の呼吸が本当に苦しくなる少し前に、和が一度顔を離す。
潤「はぁ・・」
呼吸を整えようとした瞬間、ぎゅって抱きしめられる。
和「あー・・ほっとした」
潤「え・・？」
和「潤君が倒れたって聞いた時ね、本当に生きた心地しなかったよ。
電話で大丈夫って聞いてたけどさ。やっぱ、顔見て抱きしめないと落ち着かない。
なのにさ、起きて早々泣くんだもん。もう俺の心臓心配でバクバクだよ(笑)」
潤「・・っ」
・
和の言葉で、ハッとした。
そうだよ・・俺、倒れて心配掛けてんじゃん・・。
なのに自分の不安ばっかり押し付けて、和の顔なんて見てなかった。
・
潤「・・かず、ごめん・・っ」
和「ん、いーよ。俺も暑さ対策もっと考えるから」
潤「違う・・そうじゃ、ない・・」
和「・・」
・
――俺は、和に抱きしめられ、
肩に顔をうずめながら話し出した。
途中苦しくなりながらも、全部話した。
・
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しょうちゃん(プロフ) - 続きが読みたいです！ (2020年5月19日 23時) (
レス) id: d034f78533 (このIDを非表示/違反報告)
梶 - おもしろかったです！たまに涙が出てくるようなシーンがあって話に夢中でした｡ありがとうございます♪ (2018年5月3日 12時) (レス) id: 11356a9e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅうな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2017年8月18日 1時
