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妖精の頬に、涙が流れる。でもそれは一瞬のことで。
「ん〜！」って言って目を擦った妖精は、バッて顔を上げる。
雅紀「・・もう、いいや。解いてあげる」
妖精は立ち上がるが、ピタッと動きを止める。
じーっと不安そうに俺を見つめるから、少しイラッとして。
翔「なに？」
雅紀「・・っ！ねぇ、俺のこと叩かない？」
翔「・・」
・・・くそ、バレたか。
一発くらい叩いてやろうと思ったけど、やめた方がよさそうだ。
「解くのやめた」とか言われた方が厄介だ。
翔「・・叩かねぇよ」
雅紀「ほんと？ほんとにほんと？」
翔「いいから早く解けよ！」
雅紀「はいごめんなさい！！」
焦ったように潤に手を伸ばす妖精。
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潤「・・って、まって・・」
・
翔「ん？どした？」
伸ばされた妖精の手をぎゅって掴む潤。
雅紀「え、どうし・・」
潤「・・雅紀くん、また遊んでくれる・・？」
雅紀「え・・っ」
翔「ちょ、潤・・！」
辛そうにしながらも、言葉を繋ぐ潤。
妖精を見つめる瞳は真剣そのもので。
潤「よく、分かんないけど・・。
もう会えなくなっちゃいそうでやだ。
ねぇ、また会える？遊んで、くれる・・？」
雅紀「・・っ」
潤「・・あしたね、お留守番なの、おれ・・。
だから、ね・・？あそびに、きて・・？」
翔「・・」
・
――明日お留守番なんて、予定はない。
多分、熱と眠気で潤の頭がぼーっとしてるんだと思う。
雅紀「・・もう、ほんと・・どんだけバカなの・・」
妖精の瞳が、また潤み始める。
・
―――雅紀「ん、分かった。また明日ね、潤君」
・
小さく笑って、潤の頬を両手で包む。
潤「んっ、ん〜・・っ」
翔「じゅん！？」
雅紀「大丈夫、影響が出やすいだけだから」
潤「ん、や・・しょお、く・・」
翔「潤、大丈夫だよ、傍にいるからな・・」
潤「・・っ」
少し、苦しそうな顔をしたけれど。
すぐにすーっと意識を飛ばして、眠りに落ちる。
・
雅紀「ごめんね、潤君・・」
妖精が、潤のおでこにチュッてキスを落とす。
・
――え、キス？
翔「ちょ、お前ふざけんな！」
雅紀「おっと、危ない」
ひらっと舞って、俺の手から逃れる妖精。
雅紀「・・俺、今からトナカイにかけた力解いてくるよ。
あーあ、ほんと潤君のせいで予定がめちゃくちゃだよ」
・
雅紀「また明日ね、潤君？」
そう呟いて、また少しの風と共に姿を消した。
・
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maria. - 初めまして！最後の相葉くんのクリスマスが嫌いな理由でクスッと来ちゃいました笑。この物語すっごい好きです！更新頑張ってください！！ (2018年1月20日 22時) (
レス) id: 3d597d0a9b (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 妖精まちゃきのクリスマスが嫌いな理由に、なるほど！でした。そっかそっかー。イブ生まれだもんねー(*´∇｀*)楽しいお話ありがとうございました(^_^) (2017年12月31日 7時) (レス) id: e2b269e835 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - みゅうなさんの小説好きすぎる、、、、、これからも頑張ってください！！ (2017年12月22日 17時) (レス) id: 28703ae35c (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - みゅうなさん。こんばんは。みゅうなさんの小説が全部好きでどれも覚えるほど読みました笑 これからも楽しみにしています！ (2016年12月25日 0時) (レス) id: afa12c18ba (このIDを非表示/違反報告)
ナぁ(プロフ) - 続きがとっても気になって...よろしくお願いします.... (2016年2月16日 16時) (レス) id: 9e44bf35bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅうな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2016年1月25日 23時
