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翔「―――っ！」
・
・・・きっと、俺の堪忍袋の緒が切れたんだと思う。
俺も自分で思ってるより、
潤のことが心配で、大切で、大事で守りたくて。
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それと同時に、この状況がどうしようもなく不安で。
冷静に考えればやらなかった行動をしてしまったんだと思う。
・
潤の耳をぎゅっと塞いでから、天井を向く。
すーっと息を吸って、思い切り吐き出す。
・
翔「おい！！いるんだろう！言いたいことあるなら直接言えよ！！」
潤「・・？」
―――いるかどうかもわからない、妖精という未知な存在に話しかける。
傍から見たら、なんて滑稽な様子だろう。
だが、そんなの思い浮かばないくらい、真剣に叫ぶ。
翔「頼むから、寝かせてあげてくれよ！
だいたい、何で潤なんだ！潤じゃなくて俺でもいいだろう！？」
潤「・・・っ」
翔「早く出てこいって！何がしたいのか教えてくれ・・！！」
・
・
――フワッて、風が起こる。
雅紀「・・・そんな叫ばれたら、出にくいよ〜・・」
翔「・・っ」
――妖精と呼ぶには、あまりに普通の男の子。
足もあるし、そこそこ身長もある。見かけは全く俺らと変わらない。
――ただ、体から出る淡い光が、俺らと違うと分かる。
・
翔「妖精、なのか・・？」
雅紀「そうだよ、妖精だよ・・」
一定の距離を保ち、俯き加減で話す妖精。
そこでピクッとした潤が、ぼーっと妖精を見つめる。
潤「・・あ、雅紀くんだ・・」
雅紀「っ！？覚え、てるの・・！？」
潤「んふふ・・思いだした、桃ジュース、ありがとう・・」
だるそうにしながらも、にこっと笑う潤。
その顔を見て雅紀君がしゃがみこむ。
雅紀「潤君は、ずるいよ・・」
翔「は・・？」
・
雅紀「――他の子みたいに、何でクリスマス嫌いにならないの？
何でそんな苦しんでも、まだやりたいって言うの？
俺ずーっと見てたよ、色んなトナカイと潤君のこと。
『クリスマス怖い』って全然言わなかったの、潤君だけだよ。
全然、意味分かんないんだけど・・やりたくないって、言ってよ・・」
・
潤「・・？怖いけど、やらなきゃ子どもが悲しむもん。
それに俺・・りすます、大好きだから・・っ」
――『クリスマス』って言うだけで、震える潤の体。
それでも大好きと言えるこの子が、本当に愛おしい。
・
・
雅紀「ばかみたい、ほんと・・俺が頑張った意味ないじゃん・・」
・
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maria. - 初めまして！最後の相葉くんのクリスマスが嫌いな理由でクスッと来ちゃいました笑。この物語すっごい好きです！更新頑張ってください！！ (2018年1月20日 22時) (
レス) id: 3d597d0a9b (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 妖精まちゃきのクリスマスが嫌いな理由に、なるほど！でした。そっかそっかー。イブ生まれだもんねー(*´∇｀*)楽しいお話ありがとうございました(^_^) (2017年12月31日 7時) (レス) id: e2b269e835 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - みゅうなさんの小説好きすぎる、、、、、これからも頑張ってください！！ (2017年12月22日 17時) (レス) id: 28703ae35c (このIDを非表示/違反報告)
じゅき(プロフ) - みゅうなさん。こんばんは。みゅうなさんの小説が全部好きでどれも覚えるほど読みました笑 これからも楽しみにしています！ (2016年12月25日 0時) (レス) id: afa12c18ba (このIDを非表示/違反報告)
ナぁ(プロフ) - 続きがとっても気になって...よろしくお願いします.... (2016年2月16日 16時) (レス) id: 9e44bf35bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅうな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2016年1月25日 23時
