Episode1602 ページ29
✿
「ん…」
「！ギララ！」
「ここは…。つっ」
ギララが目を覚ますと冬樹が目に涙を溜めていた。
辺りの一面には砂浜が広がっていた。
後ろには何故か日向家が立っている。
ギララが身体を起こすと痛みが走り、左手で右腕を抑える。
傷はクルルが多少の処置はしてくれたのか、
頬や傷口に血は付いていなかった。
「ギララ、大丈夫？」
「…夏美、ちゃん？」
「うん」
「…無事なの？」
「うん、ごめんね。後、ありがとう」
「……そう。良かった」
メールによって洗脳されていた夏美だったが、
ギララが気を失っている内に洗脳は解け、
無表情で分からないが安堵していた。
メールを見れば元の姿にも戻っており、
ケロロと冬樹が解決してくれたのだろう。
「なんで日向家があるの？」
「あれ？あれメアボールで作ったんだよ、姉ちゃんが」
「…流石」
何があったのかは分からないが、
とにかく見た感じ地球は救えたようだし、
一件落着ということにしておこう。
「すまない、僕のせいだ。君には迷惑を掛けた」
自分が生み出した作り物で怪我を負わせてしまった。
と罪悪感が残っているのか申し訳なさそうに謝るメール。
前に会った時とはまるで別人のように変わっていた。
「……大丈夫」
「…見た感じ大丈夫じゃないぞ…？」
「…自分の罪を反省してるなら、ボクはそれで良いかなって」
「お前、話してみると意外と面白い奴だったんだな。
見た感じ、つまんない奴だと思っていた」
「…王子がそう言うなら」
見た目で判断されていたがギララは気にせずに
相手がそう思っているならそれで良いかと
面倒臭く思いつつも目を瞑って呟いた。
海を見るとクルルが修理していたと言っていた
マロン人の宇宙船があった。
「…よくこんな短時間で直せたね、クルル」
「おいおい、俺様を誰だと思ってんだよ」
ほんの僅か数時間で修理したクルル。
流石というかなんというか。
夏美はその姿を微笑ましそうに見詰めながら、
メールとマールに視線を向けた。
「良かったね、帰るお家が見付かって！」
「…ありがとう、夏美」
「皆さんと、プリンセスのお陰です」
「ふふっ、私はもうプリンセスじゃないわ」
帰る宇宙船はクルルが直し、2人はマロン星へ帰ろうとする。
お礼を言うメールとマールに夏美はクスリと笑って、
頭に着けていたティアラをマールに乗せる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カレー - もう書かないのですか？ (7月15日 23時) (
レス) id: e28367385f (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - 窪庭瑠海さん» ご感想ありがとうございます。はい、おっしゃる通り、次の映画を執筆するのはケロロ対ケロロになります！ (2022年7月13日 19時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
窪庭瑠海 - とても良かったです。次はケロロ対ケロロですか？ (2022年7月13日 6時) (レス) id: 85da89b4cc (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - ガムさん» コメントありがとうございます。てゆーか、感謝感激！いつもこの小説を見てくれてとても嬉しいです。なんだか少し恥ずかしいですね笑この小説もアニメ沿いですと4シーズンに入ります。これからも見てくれると嬉しいです！ (2022年6月28日 14時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ガム - 先日コメントしたオリという者です！上手でうまい！それでいて実に素晴らしい！まさにGOOD & PERFECT！てゆーか完全無欠！＿＿まぁ茶番は置いといて文章、キャラ設定、イラストetc……Irobiさん語るには足りないです！これからも応援させていただきます！ (2022年6月27日 23時) (レス) id: 4a481b011a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Irobi | 作成日時：2022年6月23日 0時
