●《歪んだ物語》ストリウス ページ32
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独房のような部屋にポツンと置かれたベッドの上で、少女が膝を抱えていた。
それを外側から恍惚とした表情で眺める一人の男。
「あらあら、そんなに悲しい顔をしないでください。一体どうしたのですか？」
「いい加減、元の世界に戻してっ」
ここに連れ去られてから、もう何日経ったのか分からない。
そんな風に時間感覚を失うほどの長い時を、手足の自由を奪われたまま過ごしているA。
黒いコートと耳横に垂らす一房の長い髪が目を引く青年、ストリウスは丁寧な口調でそれを突っぱねる。
「それは出来ない相談ですねぇ。
せっかく苦労して手に入れた私のコレクションなのですから、そう易々と手放すワケないでしょう。」
檻の外にいたはずのストリウスが、気付けば目の前にいた。
その鋭くて冷たい視線に射抜かれ、Aは無意識のうちにポロポロと涙を溢していた。
「あぁっ、そんな風に泣かないでください。
いたいけな少女の涙は、男の加虐心を煽るばかりですよ？」
ストリウスが慌てたように身を屈めて、Aの顔を覗き込む。
わざと視線を合わせると、安心させるような笑みを浮かべた。
しかし、その直後に頬を容赦なく平手打ちをし、Aをベッドに倒れ込ませる。
「ふふっ、でも安心してください。私は決して貴女を傷つけたいワケではないのです。
本当に心から、シアワセにしてあげたいと思っているのですよ。」
じゃらりと鎖がこすれる音を聞いて嬉しそうに目を細めながら、ストリウスはAの頬を伝う涙を指で拭った。
そして、愛おしものを見るような熱のこもった瞳でAを見つめながら、耳元で囁くように告げる。
「幸い、ここには私たちを阻むものは何もない。
二人で永遠に愛し合いましょう。
……時間はいくらでもあるのですから。」
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【アイオライトの夢(中編)】夜野 魁利 ◆君との日常→←●《龍の寵愛》北崎
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くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 幽々華さん» お返事が遅くなりまして申し訳ありません！リクエストありがとうございます！第10章にて続編を書きますので、ぜひお待ちいただけたらと思います(^^) (2021年12月17日 0時) (
レス) id: d79e2b38c6 (このIDを非表示/違反報告)
幽々華(プロフ) - 別の機会にでも剣崎君メインの「嘘色の祝福」後日談が見てみたい…… (2021年5月29日 2時) (レス) id: 1e7a7481f9 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 里香さん» ご感想ありがとうございます！強がる賢人と包み込む夢主ちゃん、という対比を意識したのでそう言って頂けて嬉しいです(*^^*)オチの芽依ちゃん私も好きです♪笑 またよろしくお願いします！！ (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» お返事遅くなりまして申し訳ありません。明けましておめでとうございます♪不破さんがツン担当してるのも良いですよね！嬉しいコメントありがとうございます。また今年もよろしくお願いします(^^) (2021年1月10日 22時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
里香(プロフ) - 賢人くんのお話、ありがとうございました。夢主ちゃんと賢人くんの関係性、最高でした。一番最後の芽依ちゃんも可愛かったです。 (2021年1月10日 21時) (携帯から) (レス) id: a371ba2978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2020年12月19日 20時
