★《死神とのランデブー》大道 克己 ページ42
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初めて過ごす2人きりの夜にしては、少々刺激が強すぎた。
にじみ出た汗が胸元をぬらし、互いの荒い息遣いが耳元で木霊する。
「……大丈夫か、A。」
「……はぁはぁっ。もう限界。」
「ふっ、これくらいでへばってんじゃねぇぞ。」
克己は片方の眉を上げ、挑発的に笑う。
……サーチライトが辺りを照らす中、2人は何かに追われるように走り続けていた。
「ほら、手を貸せ。追いつかれる。」
「ありが……んっ、冷た…っ。」
克己が差し出した手のひらに縋るようにAは手を取る。だが、その予想外な温度にAは驚きの声を上げた。
「悪いな。俺たち
Aは何か言いたげな表情だったが、今はそれを詳しく話している時間はない。
克己はAの手を引き建物へと飛び込む。
穴だらけで鉄骨が剥き出しな壁でも、身を隠すには十分だ。
「……俺が命を落としたのは、ちょうどお前くらいの頃……らしい。交通事故でな。」
「……そうな…んっ…。」
動きかけの唇が指で克己に制される。
2人は猫のように身を縮めて、息を殺しながら足音が去るのを待った。
ぐいっと抱き合うように克己の胸板に頭を押し付けられるが、胸の拍動が聞こえない。
(……さっきの話は嘘じゃないんだ。)
腕から解放されたAは大きく息を吸い込む。乱れていた呼吸が徐々に落ち着いてきた。
「まぁ、今となっちゃそんなことはどうでもいいがな。俺はただ、明日をどう生きるかだけが重要なのさ。」
「……なら、どうして私なんかを……。」
「お前が傍にいれば、�猝斉��瓩�面白くなる……。そう感じたからだ。」
克己の言葉にうまく答えられないでいると、後頭部に腕が回される。
「ふっ、どうした？俺が怖いのか。」
「……別に。あなたが死人だろうと宇宙人だろうと、気にしないよ。克己は克己。私にはそれだけで十分だから。」
「……やはり、お前を選んで正解だった。Aは面白い。」
「「大道克己！そこにいるんだろう！！」」
拡声器ごしの怒号に耳がｷｰｰﾝとする。
武装警察だろうか。隊長らしき人物が手を上げると、一斉に銃口を向けられる。
Aはここにいろ、と言って克己は額に口づけて立ち上がる。
「さぁ、お前たち地獄を楽しみな。」
克己は青い炎を纏う白き死神へと変身した。
その姿は、夜空を照らすどんな星や月よりも眩しく、Aにとって美しく見えた。
……世界一かっこいい、私の死神さん。
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三日月サトミ(プロフ) - 克己ちゃんとの出会いの話のおまけがとても呼んでて楽しいですw京水さんが京水さんすぎて最高です！ (8月15日 8時) (
レス) @page36 id: 30bd0e0ce7 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» 嬉しいお言葉をありがとうございますm(_ _)m これからも自分のペースで頑張りますので、また次の作品でもよろしくお願いします(^^) (2020年9月9日 23時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» 感想ありがとうございます！私も迅大好きなので、書いてて楽しかったです(^^) 復活前は子どもっぽくて可愛いのに、復活後はスマートで大人っぽいなんてズルいキャラですよね笑 迅のかっこよさが上手く出せたか分かりませんが夢主の熱い片想い感が伝わったら嬉しいです！ (2020年9月9日 23時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 第8章まで続けていらっしゃること、本当に尊敬しています！無理のない範囲でこれからも頑張ってください！！次回作も楽しみにしております(^^)くっきーーさんもお体にお気を付けください！ (2020年9月6日 19時) (レス) id: 6fd94f281a (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 迅のお話ありがとうございました!!ﾋﾟｭｱｯﾋﾟｭｱなお話にｷｭﾝｷｭﾝしました!!書いたの自分かな？と思うほど迅の好きポイントが詰まってて尊かったです(失礼でごめんなさい)ゼロワン世界の住民だったら絶対こんな感じで迅に恋しちゃいます(泣) (2020年9月6日 19時) (レス) id: 6fd94f281a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2020年7月18日 0時
