★《君がいるだけで》小津 翼 ページ11
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『大変っ！Aさん交通事故に遭ったらしいわよ』
『じゃあ、さっきの救急車って……』
翼の前には担架で運ばれる傷だらけのA。
自分の顔からサッと血の気が引くのが分かった。
「Aっ！？」
声にならない声でそう叫ぶ。
ﾊﾟﾁｯと目が覚めると、そこはいつもと変わらない寝室。
「……って夢かよ。」
ベッドの上で大きなため息を吐いた翼は、あることに気付く。
……隣に寝ていたはずのAの姿がない。
嫌なイメージが頭をよぎる。
翼がベッドから降りようとした時に、寝室のドアを開ける音が響いた。
「あれ、翼も起きてたの？もしかして起こしちゃった？」
「……どこ行ってたんだ。」
「喉渇いたから水飲みに……。てか、なんか辛そうだけどどうしたの？熱？」
「ちげーよ。」
「わぁっ」
けろりとした笑顔で戻ってきたAを見て、翼はむすりとして答えた。
発熱の心配をして自分の額に手を伸ばしたAの腕を、がしっと掴まえて引き寄せる翼。
そのまま背中からベッドに倒れ込めば、ぽすりとAが胸に収まる。
「悪い夢見た……お前が車に轢かれる夢。」
「……はは、そりゃ縁起でもないね。」
「しかも起きたら隣にいないし。……まじビビった。」
「ごめんごめん。ぎゅーしてあげるから許して。」
「……ん。」
ふてくされたように手を広げる翼を、Aはめいっぱいに強く抱き締める。
翼の胸に顔を埋めたAがぽつりと呟く。
「…もし…私がいなくなったら、翼寂しい？」
「はあ？何言ってんの」
「いひゃい。」
「……まじで無理。考えたくもない。」
「へ？」
「想像するのも嫌なくらいだっつってんの。
……全部言わすな。」
「ひひっ、ほめん……」
突拍子もない質問をするAの頬を、真顔で摘まむ翼。
解放されたAはニヤリと笑って、翼の頬にキスを落とす。
「私もきっと死んじゃうくらい寂しい。
……だからずっと一緒に居てね。」
そう告げる声があまりにも切なそうで、翼は顔を覗き込む。
「当たり前だろ、心配すんな。」
ちらりと目が合えば、2人はもう一度唇を重ねて目を閉じた。
これは悲しい夢を見ないためのおまじない。
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三日月サトミ(プロフ) - 克己ちゃんとの出会いの話のおまけがとても呼んでて楽しいですw京水さんが京水さんすぎて最高です！ (8月15日 8時) (
レス) @page36 id: 30bd0e0ce7 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» 嬉しいお言葉をありがとうございますm(_ _)m これからも自分のペースで頑張りますので、また次の作品でもよろしくお願いします(^^) (2020年9月9日 23時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - あずきさん» 感想ありがとうございます！私も迅大好きなので、書いてて楽しかったです(^^) 復活前は子どもっぽくて可愛いのに、復活後はスマートで大人っぽいなんてズルいキャラですよね笑 迅のかっこよさが上手く出せたか分かりませんが夢主の熱い片想い感が伝わったら嬉しいです！ (2020年9月9日 23時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 第8章まで続けていらっしゃること、本当に尊敬しています！無理のない範囲でこれからも頑張ってください！！次回作も楽しみにしております(^^)くっきーーさんもお体にお気を付けください！ (2020年9月6日 19時) (レス) id: 6fd94f281a (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - 迅のお話ありがとうございました!!ﾋﾟｭｱｯﾋﾟｭｱなお話にｷｭﾝｷｭﾝしました!!書いたの自分かな？と思うほど迅の好きポイントが詰まってて尊かったです(失礼でごめんなさい)ゼロワン世界の住民だったら絶対こんな感じで迅に恋しちゃいます(泣) (2020年9月6日 19時) (レス) id: 6fd94f281a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2020年7月18日 0時
