・ ページ10
.
家の中でけたたましい警告音が突然鳴り響く。
学校の課題を開いたまま机の上で寝ていたのに、Aはその時に気が付いた。
「Aさんっ」
バタンッと乱暴に部屋のドアが開けられ、つかさは冷静ながらも切羽詰まったように名前を呼んだ。
「私は現場確認のために一旦離れますが、Aさんは決して部屋を出ないでください!」
つかさは早口にそう言うと、ドアを後ろ手で閉めて出ていった。
「現場確認……か。」
気になったAはこっそりと部屋を抜け出し、お宝が仕舞われている部屋に向かった。
お宝があるその部屋を覗くと、カラフルな6人が入り乱れて戦っていた。
ルパンコレクションを狙う怪盗と、それを渡すまいと戦う警察。
激しい戦闘の中、偶然足元に転がってきたそのお宝を、Aは迷うことなく拾うと、気付かれないように家を飛び出した。
家から遠く離れた公園まで走り切り、肩で息をするAはゆらゆらとするブランコに腰かけた。
「(これの何処がすごいんだろう……)」
じっくりとそのお宝を眺めるAに、忍び寄る1つの影。
「お嬢さん、悪いけどそれは俺がもらうよ」
その声にAは驚いて後ろを振り返ろうとしたが、その姿を見る前に視界が暗くなった。
ドサッと倒れるAを赤い人影はしっかりと受け止めると、軽々と担いでその場を去った。
.
ハッとして目を覚ましたAは、ベッドから飛び起きた。
「(あれ……てか、なんでベッドにいるんだっけ…?)」
ぼんやりとした頭で記憶を辿っていると、つかさが部屋に慌てた様子で入ってきた。
「Aさん!大丈夫ですか!?」
「え、つかささん?…どうかしましたか?…」
「すみません、我々の力不足で怪盗にルパンコレクションを奪われてしまいました」
「そうなんですか……」
「それと、Aさんにコレが……」
そう言ってつかさが差し出したのは前にも見た予告状。
『お嬢さんはブランコがお似合いですね。
お宝は俺たちが大事にするからご安心を。
赤の“快盗”より』
まさか自分宛てだとは思わず、驚くAだができるだけ表情を変えないように我慢した。
「いつか必ず捕まえます。
そしてお宝をお返しいたします」
「……ありがとうございます。」
お宝の行方よりも、“あなた”の行方は?
.
★《桜が舞う夜》小津 翼→←★《魅惑のWanted》ルパンレンジャー vs パトレンジャー
137人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - anna@さん» anna@さんコメントありがとうございます!もしかして第4章のお話ですか!?前の作品も読んでくださりありがとうございます!私もカーレンジャー好きなので楽しんでもらえて嬉しいです(^^)また短編集を書きますので、その時にリクエストお待ちしています♪ (2019年2月17日 23時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
anna@(プロフ) - はじめまして!上杉実の話を読んだのですがとても面白かったです!よければまたカーレンジャーのお話が読みたいです!お忙しいとは思いますが更新頑張ってください! (2019年2月17日 20時) (レス) id: 93dcbd0b96 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 匿名さん» 初めまして!いつもならリクエストは常時受け付けているのですが、残念ながら現在受け付けておりません。もしご要望が多ければ、リクエスト受け付け用のページを作ろうかな……とも思っています。よろしければご意見ください。 (2018年7月24日 15時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 突然すみません、リクエストは受け付けていますか? (2018年7月23日 20時) (レス) id: 6218b45d75 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - aira0426さん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^^*)楽しんでいただけて良かったですっ!応援してもらえてとても嬉しいです♪ぜひ次の作品にも遊びに来てくださいね(^-^)/お待ちしております☆ (2018年7月23日 17時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:くっきーー(゚レ゜) | 作成日時:2018年3月14日 23時