★《幼き日の想いを追いかける》朝加 圭一郎 ページ32
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今日ほどギャングラーを恨んだ事はない。
だってせっかくのデートを邪魔されたのだから。
「皆さんっ、早く避難して下さい！」
そう声を張り上げるのは、幼馴染の朝加圭一郎。
彼は今日のお出かけをデートだと思っていないだろうが、私はいつも淡い期待をしている。
逃げ惑う人々が入り乱れて走る光景。
「皆さん、こっちです！」
何故か一般人の私もそれに倣うように、子どもやその家族などを誘導する。
ｶﾞｼｬｧﾝｯ
どこかでそんな音がして、周りを見回す。
誰かがコンテナにぶつかったため、ゆっくりと自分に向かって倒れてくる工事用の機材。
子ども時のトラウマがフラッシュバックして、恐怖で足がすくんで動けなくなる。
「(もう、無理だ……)」
ギュッと目を瞑るAの耳に飛び込んできたのは、自分の名前を呼ぶ幼馴染の声。
「Aッ」
床に身体が倒される感覚と、頭を守るために回される腕。
耳をつんざくような金属音に包まれる中、Aを庇うように圭一郎が覆い被さっていた。
恐る恐る目を開くと、視界一面に圭一郎の顔。
「け、圭一郎！？」
「くっ……大丈夫か？」
額から一筋の血を流しながらも、圭一郎はAの腕を掴んで立たせる。
「A、早く避難しろ。」
そっと背中を押す圭一郎だが、Aは立ち止まって振り返った。
「え、でもっ」
心配そうに自分を見つめるAに、圭一郎は小さく笑って答えた。
「俺は大丈夫だ。
もうすぐ二人も来るはずだから、心配するな。」
小さく口角を上げ、Aに微笑む圭一郎。
Aが納得したように頷くのを確認すると、ギャングラーに向き直って言った。
「国際警察の権限において、実力を行使する！」
その声を背中越しに聞きながら、Aは思わず笑みがもれる。
こんな風に揺るがない正義を持つ人が、自分の幼馴染なんて格好良すぎる。
本当は、子どもの頃からずっと想ってる。
優しくて、熱血で、どこか不器用な彼を。
だけどその気持ちを素直に伝えられない私もまた、不器用なんだろうけど。
幼馴染同士、運悪く似てしまったのかもしれない。
だからもう少し、“幼馴染”として傍に居ようと思う。
(ありがとう、圭一郎。
頑張れ、圭一郎。)
心の中で呟きながら、Aはその場を後にした。
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★《おやすみ、また会う日まで》詩島 剛→←★《嫉妬と羨望は紙一重》深見 レツ
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くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - anna＠さん» anna＠さんコメントありがとうございます！もしかして第４章のお話ですか！？前の作品も読んでくださりありがとうございます！私もカーレンジャー好きなので楽しんでもらえて嬉しいです(^^)また短編集を書きますので、その時にリクエストお待ちしています♪ (2019年2月17日 23時) (
レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
anna＠(プロフ) - はじめまして！上杉実の話を読んだのですがとても面白かったです！よければまたカーレンジャーのお話が読みたいです！お忙しいとは思いますが更新頑張ってください！ (2019年2月17日 20時) (レス) id: 93dcbd0b96 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - 匿名さん» 初めまして！いつもならリクエストは常時受け付けているのですが、残念ながら現在受け付けておりません。もしご要望が多ければ、リクエスト受け付け用のページを作ろうかな……とも思っています。よろしければご意見ください。 (2018年7月24日 15時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 突然すみません、リクエストは受け付けていますか？ (2018年7月23日 20時) (レス) id: 6218b45d75 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(ﾟﾚ゜)(プロフ) - aira0426さん» 初めまして！コメントありがとうございます(*^^*)楽しんでいただけて良かったですっ！応援してもらえてとても嬉しいです♪ぜひ次の作品にも遊びに来てくださいね(^-^)/お待ちしております☆ (2018年7月23日 17時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くっきーー(ﾟﾚ゜) | 作成日時：2018年3月14日 23時
