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飛彩が出ていったあとのCRにポツンと取り残されるA。





Aはふぅーっと大きく息を吐きながら近くの椅子にストンと座る。








きっと、これで大丈夫……









自分に言い聞かせるようにその言葉を何度も心の中で唱えていた。









「A…」







「えっ、貴利矢先輩……?」









突然背後から聞こえた声に、驚いて振り向くA。









「いいのかよ、あんな事言っちまって」









貴利矢はAの傍のテーブルに腰掛けながら、意味深な目線をAに送りながら聞いた。









「いいんじゃないですか?

別に嘘は言ってないんだし」







「嘘は言ってないけど、本当の事も言ってねーだろ?」









「… “ 本当の事 ” ねぇ……」








Aはそう言ってふぅと小さく息を吐いて目を伏せた。









「私は自分のしたいようにしてるだけですよ」









その言葉と共に開かれたAの瞳には、少しだけ悲しみの色が滲んでいるように見えた。









「飛彩に本当の事を言わないのも、小姫ちゃんとの約束を守ってるのも。」






Aはそこで言葉を切り、深く息を吸ってからもう一度口を開く。





「今の飛彩には、

『医者を捨ててでも恋人のために生きたい』って弱音を吐ける相手も、

『そうやって逃げてもきっと自分を許せないよ』って言ってくれる相手もいないのに…

独りで葛藤して独りで選択しちゃうから……



だから私がそれをやる。」









幼馴染だからこそ分かることも、分かりすぎてることもあるのだろう。







最後の一言には、Aなりの強い決意が込められているように聞こえた。





「ほーんと天才が近くにいるって辛いですよねっ!

…って貴利矢先輩も天才だもんなぁ(笑)」









そう言って破顔するAによって、今までの重苦しい空気が少し明るく変わった。









「うるせっ」









ペシッ








そう言ってにんまりと笑うAの額を軽くデコピンする貴利矢。






虚しい部屋に響く、二人の細やかな笑い声。









(飛彩の『幸せ』に私が居ればいいのに…


…なーんて嘘だよ


そんな事望まないから


ただ飛彩が幸せでいてくれればそれで十分。)









(自分がAを幸せにするって言ったら


アンタは一体どんなカオをするんだろうね



…なぁ、大先生?)

★《心の中にいつも》ジョー・ギブケン→←●《幸せの在処》鏡 飛彩 & 九条 貴利矢



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くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - サクラさん» 読了ありがとうございます(*^^*)自分でもいいストーリーが書けたと思っていたのでキュンキュンしてもらえて嬉しいです♪(笑)また第3章でもお待ちしてます☆ (2017年9月21日 15時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - ツルギのお話読みました!本当もう期待以上にキュンキュンしました!!ありがとうございます (2017年9月20日 15時) (レス) id: fead634d8e (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 封雲夜音さん» そうですか。ありがとうございます♪ では、第3章にて^^ (2017年9月20日 13時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)
封雲夜音 - いいえ、ただ確認したかっただけです。大我の話、待ってますね。応援してます。 (2017年9月20日 12時) (レス) id: bcd44cf1b6 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 封雲夜音さん» そうですね。遅くなっているのは申し訳ないのですが、今いただいているリクエストは移行後に書くとお知らせでもお伝えしました。何か不都合がありましたか? (2017年9月19日 21時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くっきーー(゚レ゜) | 作成日時:2017年8月24日 17時

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