検索窓
今日:20 hit、昨日:7 hit、合計:120,205 hit

ページ4

.






「楽しかったね。」




バスで隣に座るAが、信号で止まったと同時にそう言った。





「うん、そうだね。僕も楽しかったよ」




通路側に座る僕は、Aの方を向くと自然に外の景色も見える。


真っ暗な空を見ながら、さっきまでそこに浮かんでいた花火を思い出す。







「わっ!?」「きゃっ!?」





ガンッと急発進したバスのせいで、思わずバランスを崩した。




バンッと窓ガラスに手をついたのはいいものの、不意に視線を上げるとAの顔がすぐ目の前にあった。








「「////」」







このまま時間が止まればいいのに、なんてね







心の中ではそう思いながらも、慌てて体勢を整える。




それからしばらくバスに揺られて、自分達の降りるバス停になった。






.





手を繋いだままバスを降りて、通りを歩く。




風の音も、街の騒音も、見える景色も、全てが特別に思えた。






「じゃあね、おやすみ」





「うん、おやすみ。」






そう別れを告げて家の扉を開けるA。



閉めきる前にひょこっと顔を出し、手を振ってから帰っていった。





そこから自分の家までの数メートル弱で、僕は夢から帰ってきたような感覚になった。





.






やっぱりまだ僕には、“ 幼馴染 ” から抜け出す勇気は無い。





だったら今は。






このままでいいから、溺れるくらい近くに居たいと思った。

●《花火のように》 鏡 飛彩→←●《近すぎて》宝生 永夢



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
107人がお気に入り
設定タグ:特撮 , 戦隊 , 仮面ライダー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - サクラさん» 読了ありがとうございます(*^^*)自分でもいいストーリーが書けたと思っていたのでキュンキュンしてもらえて嬉しいです♪(笑)また第3章でもお待ちしてます☆ (2017年9月21日 15時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - ツルギのお話読みました!本当もう期待以上にキュンキュンしました!!ありがとうございます (2017年9月20日 15時) (レス) id: fead634d8e (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 封雲夜音さん» そうですか。ありがとうございます♪ では、第3章にて^^ (2017年9月20日 13時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)
封雲夜音 - いいえ、ただ確認したかっただけです。大我の話、待ってますね。応援してます。 (2017年9月20日 12時) (レス) id: bcd44cf1b6 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 封雲夜音さん» そうですね。遅くなっているのは申し訳ないのですが、今いただいているリクエストは移行後に書くとお知らせでもお伝えしました。何か不都合がありましたか? (2017年9月19日 21時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くっきーー(゚レ゜) | 作成日時:2017年8月24日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。