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●《空のココロ》 パラド ページ2

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担当していた男の子が、今朝亡くなった。



今朝の3時過ぎに急に容態が悪化し、思い付く限りの治療も功を奏さずそのまま眠りについた。




一通りの医療的手続きを終えてから、私は近くの公園に来た。






まだ白い朝日が差す時間のため、人影はなにも無い。


私はベンチに腰掛け、膝を抱えてうずくまる。


すると突然、その子の死を悲しむかのように、空からは大粒の雨が激しく降り注いできた。



体温と同じ生ぬるい雨粒が、髪や顔を濡らしていく。



「…ごめんね」



「まだゲームする約束っ、果たせてないのに…
助けられなくてごめ…んね…っ…」



誰に聞かせる訳でもない懺悔が、口から溢れてくる。
それと同時に涙も止めどなく溢れてくる。





「Aっ」



「…パ、ラド?」



名前を呼ばれたのが聞こえて顔を上げると、そこには雨の中に立っているパラドがいた。




「こんな所で何やってんだよっ」



そう言って自分の上着を脱いで私に掛けてくれるパラド。




「……何にも」




いつも冷静で飄々としているパラドが、余裕なく慌てている様子で。


ドサッと私の隣に座ると、私の濡れた髪や顔を目一杯に伸ばした袖で優しく拭ってくれる。



「…どうしてそんなに慌ててるの?」




「だってAが泣いてるから。
どうしたらいいか分からないんだよ」



そう言って眉を八の字にして困った顔をするパラド。




ギュッ




「じゃあもう少しこのままでいさせて」



私は身体をパラドにもたげて、すがるようにその腕に抱き付いた。




「……あぁ。」




パラドの肩に顔を埋めるA。

パラドから顔が見えなくとも、彼はAの瞳から大粒の涙が流れていることが分かった。




二人は、雨が降り続いているのにも構わず、しばらくそのままで座ってた。




気付いた頃には、いつの間にか泣き疲れて寝てしまっていたA。

そんな彼女を軽々と抱き抱えて、CRに入るパラド。



「永夢……」



「パラド!?どうしてお前がここにっ!?
それにAちゃんもっ!」



突然現れたパラドと、その腕の中で眠るAの姿に驚きを隠せない永夢。



「ん。」



そう言ってAの身柄を、永夢に引き渡すパラド。



「後は頼んだ。」



そう永夢に言い残すとパラドは永夢の腕の中で眠るAの髪を撫で、額にキスをして消えた。





.




(人間の心なんて分からないけど、

Aの涙だけは もう見たくないよ)

●《近すぎて》宝生 永夢→←★《日々の中に》 ブレン



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くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - サクラさん» 読了ありがとうございます(*^^*)自分でもいいストーリーが書けたと思っていたのでキュンキュンしてもらえて嬉しいです♪(笑)また第3章でもお待ちしてます☆ (2017年9月21日 15時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - ツルギのお話読みました!本当もう期待以上にキュンキュンしました!!ありがとうございます (2017年9月20日 15時) (レス) id: fead634d8e (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 封雲夜音さん» そうですか。ありがとうございます♪ では、第3章にて^^ (2017年9月20日 13時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)
封雲夜音 - いいえ、ただ確認したかっただけです。大我の話、待ってますね。応援してます。 (2017年9月20日 12時) (レス) id: bcd44cf1b6 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - 封雲夜音さん» そうですね。遅くなっているのは申し訳ないのですが、今いただいているリクエストは移行後に書くとお知らせでもお伝えしました。何か不都合がありましたか? (2017年9月19日 21時) (レス) id: 81b45456c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くっきーー(゚レ゜) | 作成日時:2017年8月24日 17時

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