助っ人 K.Takahira_01_★ ページ21
『やばい...もう生きていけないかもしれない』
「なんで」
『A...今までありがとうな』
そうくるまに言われて肩をポンと叩かれる。
「どうせお金がなくてご飯食べれないだけでしょ？実家に行くなりケムリにお金借りたらいいじゃん」
『あいにく俺には今Aって選択肢しかないんだよ』
そうニヤニヤしながら言ってくるけどその手には乗らない。
「この前もそれで私奢ったんだから今度はあんたが私に奢りなさいよね！」
そう怒るとぶつぶつ文句を言いながらどこかに消えていった。
「素直じゃないね〜」
少し遠目から私たちの様子を見ていた相方が頬杖をつきながら私に話しかけてくる。
「うっさい」
「本当は嬉しいくせに」
そう相方に言われてムッとしたけど本当だから何も言い返せなかった。
私達は最初から神保町でネタをやらせてもらってたけどあいつらは途中からこっちにきた。
最初は同期が増えるから嬉しいな〜なんてのんきに考えていたけど
『あのさ、お金貸してもらえません？』
「はっ？」
これが初対面のくるまとの会話になるとはね...。
でも正直神保町では相方違って仲のいい芸人がほぼいない自分にとって初めて話しかけてくれた人間だった。
「お前初めましてなのに初っ端Aちゃんにお金借りるの？！」
「いいよ、はい」
「えっいいの！？」
私の受け答えに戸惑ってるケムリをよそに札のお金をひらひらさせてくるまの前に差し出す。
『...あざっす！』
そう言って颯爽と昼飯を買いに出ていった__。
「おーい、聞いてる？」
「ん？ごめんぼーっとしてた」
「もうすぐ出番だから行こう」
でもそうやって不器用ながらに気を使って話しかけに来てくれていること。
『はい』
私が好んでる劇場の近くのコンビニでしか売ってないアイスカフェラテを
金を借りた次の日に必ず買ってきてくれることも。
気づいたらそういうところを好きになってたんだと思う。
助っ人 K.Takahira_02_★→←すれ違いの行方は...？ Y.Kawai_02
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 266人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まるまる(プロフ) - まゆゆんさん» お返事遅くなってしまってすいません！自分なりに日常系の甘々で多田さんのお話を作ってみました！よろしければVol.4の方で読んでみてください😊 (2022年10月24日 0時) (
レス) id: 22a67af544 (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - リクエストすみません💦トット多田さんで甘々なカップルの日常ってかけますか？お願いします🙏🥺 (2022年8月31日 11時) (レス) id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - 高比良さん書いてくれてありがとうございました！！なおき優しすぎ！めっちゃよかったです♡ (2022年8月25日 4時) (レス) id: 70c0272d2f (このIDを非表示/違反報告)
まるまる(プロフ) - しほさん» リクエストいただきありがとうございました！甘々具合が微妙になってしまったのですが読んでいただけると嬉しいです🙇♀ (2022年8月25日 1時) (レス) id: 22a67af544 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - リクエスト失礼します。ひたすら甘々で主人公のことが大好きすぎる令和ロマンくるまさんの話が読みたいです。よろしくお願いします！ (2022年8月21日 23時) (レス) id: 70c0272d2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まるまる | 作成日時：2022年7月14日 1時
