Assortment of sweets (ページ9)

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近くて遠い K.Tsuji_03 ページ9

「いらっしゃいませ」

この人は...1回おにぃと一緒に来てるのを見かけたことがある...気がする。

「あの、もしかして...Aちゃん？」

私は初めましてなのにどうして名前を知っているのか疑問だったが

「うそ！この子がAちゃん？！」

『おい、福田！勝手に話しかけんな！』

なぜか慌てているおにぃが福田さんの話を制止する。

「えーだって、お金がないのに様子見に来るぐらい通うんだからさー、気になるじゃん」

「えっ、そうなん？」

『いや、そんなんじゃねーし』

口では強がっているが髪の毛の隙間から見える耳が若干赤くなっている気がする。

『もう！いいから！お前はあっちいけ』

シッシッと福田さん？らしき人をレジから追いやるおにぃ。

『...かっこ悪いところ見せてしもたな』

そう言って照れた笑いを浮かべるおにぃの、彼の表情から目が離せなくなってしまった。

『あっそうや注文』

「えっ、あっ、いいよ金欠なんでしょ？」

『あかん、いつものやつくれ』

そう言って動こうとしないので仕方なくいつものを選び会計を済ませ商品を渡す。

その時

『なあ』

『今日って何時に終わるん？』

「えっ？」

『待っとってもええかな？__』