うまくいきたい Lily_02 ページ28
それを聞いた濱家さんはしばらく口をぽかーんと開けてから
「はぁあー！？何を今更言うとんねん」
「そんなんとっくの前から知っとったわ！」
「えっ」
横で聞いていた川西さんもカーカー笑っている。
「にしても、なんでそんな暗い顔してんねん」
「それは...」
私は濱家さんと川西さんににこれまであったリリーさんとのこと、そして元カレのことを話した。
その間二人はただ黙ってずっと聞いてくれた。
「だから...もう傷つきたくないし」
「でもリリーさんに自分だけを見ていてほしいっていう感情があって...もうどうしたらいいんですかね...笑」
こんなことを先輩に聞くのは変な話だけどやっぱり私が頼れるのはこの二人しかいない。
うーん、と考えてからゆっくり話し始めたのは濱家さんで
「こんなん言うても信じれへんかもしれないんやけど」
いつもより真剣な目で私を見る濱家さん。
「リリーはそこまで悪いやつやないで」
「いつも一緒におったからわかる」
「そうやな、リリーに限ってそんなやつやないと思う」
そんな風に言う濱家さんに同調する川西さん。
それならなんで...
私はますますリリーさんの気持ちがわからなくなってしまった。
「じゃあさ、こんなんしてみたらどうや？」
そう言って笑う濱家さんはとても悪い顔をしていた。
そしてちょいちょいと手招きをするので耳を近づけて濱家さんの作戦を聞く。
「...えっ」
「それでリリーがどんな反応するか、見てみようや__」
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作者名：まるまる | 作成日時：2022年5月31日 1時
