Assortment of sweets (ページ24)

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似た者同士 K.Ito_01 ページ24

「好きです...！付き合ってください...！」

「えっ、いやだから無理、ごめん、笑」

そう言って仲間のいたところに戻る私の好きな人。
またあいつかよーと仲間の一人に言われて

「本当、まじきもい」

どうしてそこまで言われなきゃいけなんだろうか。
ただ君への思いをぶつけただけなのに。

「うわまたあいつ告白して振られてるよ」

「なんで嫌がってるのに伝えるんだろうね」

「あんな暗いやつ好きになるわけないじゃんね、笑」

告白相手に振られて足早に廊下を歩いていると聞こえてくる声。
自分に向けられた言葉の刃物が私の胸にズキズキと刺さってくる。
そんなこと散々言われ続けてきた人生だがこの痛みにはいつまで経っても慣れない。

私は俗に言う根暗で不穏なオーラを出しているからか普通に声をかけてもクラスメイトからは無視をされる。
他の人もそんな自分に関わりたくないのか近寄ってこない。

でもそんなことは別にどうでもいい。
せっかく人が好きだと言う気持ちを伝えているのにどうしてそこまで言われなきゃいけないのか。
これが超絶可愛い子が言っていたら応援されたり気持ちに応えてくれたりするのだろうか。

「所詮人間は顔なのか__。」

そう呟いた言葉はどこにもいけずにその場に消えた。

「あーあ」

「どうして私はこの醜い姿で生まれてきてしまったんだろうか」

やり直したい。
生まれてから全てを真っ白にしたい。

そんなことを昼休みの学校の屋上でぼーっと考える。

自分を愛してくれる人間なんかいない。
無論、私も人を好きになったことがないからそれに文句など言えない。

『そ、そんなことないよ...！』

ん？今のは？

声のした方に振り向くと

おかっぱ頭に小さい体に合っていない少しぶかぶかの学生服を着た少年が立っていた。

「なんだい、少年」

「じゃあ君にはどう見えているのか教えてくれよ」

『せ、先輩は美しいです』

『僕、一目惚れしたんです』

『この前の移動教室で...』

もじもじと下を向きながらそう声を絞り出す少年。

「じゃあ少年、」

そう言って立ち上がって
思っていたよりも小さい彼を見下ろして

「私に人を好きになる気持ちを教えてくれ」

「そしたら君の願いをなんでも叶えてあげよう」

『えっ、本当ですか』

そこから私と少年のひと夏の戦いが始まった__。