十五話【似てる】 ページ15
＊＊＊
『そんなの嫌に決まってるでしょ？こんな見ず知らずの女なんかより、他の子を誘った方がいいわ』
大体、私は
今仲良くなったとしても、結局は敵同士になる。
轟「……どうしても嫌か？」
『……ええ。ごめんなさいね』
轟「…………」
やっと諦めてくれたかと安堵した時だった。
『──ッ！！』
真っ赤な炎が私の真横を通る。
それは一瞬の出来事だった。
『……私を行かせないつもり？』
轟「……ああ」
『こんな場所で個性を使ったらどうなるか、分かっててやってるの？』
轟「……」
無言の肯定。
それを見て、私は深くため息をつく。
これで何度目の溜息だろう。
……いや、そんなことはどうでもいい。
轟焦凍は本気だ。
本気で私を止めようとしている。
『……あなた、ヒーロー科のくせに頭イかれてるわね」
轟「……そうか」
『でも残念。その手には乗らないわ……！』
この場から離れようとするも、やはり轟焦凍が邪魔をする。
彼の攻撃を避けながら、何とか距離を取ろうとするも……。
『チッ……！しつこい男ね……！！』
一向に距離が取れない。
それどころか、余計に詰められているような気がする。
轟「……お前こそ、なんでそこまでして俺を避けるんだ」
『はぁ！？』
轟「さっきから逃げてばっかじゃねぇか。俺はただ、お前と友達になりたいだけなのに」
『だからって、ここまでやる必要ないじゃない！』
彼の攻撃を避けながら会話を続ける。
本当にイかれているわ。
どうして私なんかに"執着"するんだよ……！
『っ！！──執、着……？』
轟「？……おい、どうした？」
『…………』
…………どうして、"荼毘"が思い浮かんだの……？
……轟焦凍とは、関係ないはずなのに。
『ｯ……！！』
轟「──俺の勝ちだ」
しまった。考え事をしていたせいで反応が遅れてしまった。
氷結が私の足元を覆い、身動きが取れなくなる。
轟「もう逃げられないぞ」
『……チッ、最悪』
轟「"やっと捕まえた"」
『……！』
……あぁ、やっぱ勘違いじゃなかった。
……轟焦凍は、荼毘と似ている。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 216人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クロノト(プロフ) - 何かヤンデレじみてんな轟(弟) (2022年11月21日 21時) (
レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
光音@出戻り(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます(^^) (2022年11月3日 12時) (レス) @page9 id: dc1c2b938b (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 荼毘がすぐ登場していて嬉しかったです！続きが楽しみです♪ (2022年11月3日 7時) (レス) @page1 id: b9490dab21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：光音@出戻り | 作成日時：2022年10月26日 20時
