そして、彼は考えるのをやめました。37

Episode1810 ページ37

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「海パンもサービスしといたぜェ。…ったくゥ。
冬樹くん頑張ってー、バーイ」



「わぁ！？」



「……雑過ぎ」



クルルは冬樹を鷲掴みして浮き輪も持たせ、
そのまま雑にビニールプールに投げた。



「うわぁあ！！」



思わず溺れそうになるが浮き輪のお陰でなんとか溺れずには済み、
冬樹はプールから見る青空を見た。



「うわぁ…！」



「ようこそであります！冬樹殿！」



「？」



冬樹の元へと向かってくる2つの水しぶき。




「いやっほーい！」



「わーい！」



「水上での我輩達の勇姿！
とくとご覧あれでありまーす！」



勢いよく飛び込んだケロロとタママは冬樹を囲って
水上の上で高速で回転したりヘッドスピンをしていた。



「ははは！すごいすごーい！」



冬樹は2人の凄さから拍手を起こした。

そんな冬樹から忍び寄る影があることを冬樹はまだ知らなかった。
ある影の正体はタママ。
冬樹の足を思い切り引っ張って浮き輪から離したのだ。



「うわぁぁぁ！僕泳げないのに……！



……っ？」



溺れそうになる冬樹だが息苦しさを感じず、
目をぱちくりとさせて呆然とする。



「如何であります？冬樹殿」



「あれ？苦しくない」



「その我が軍開発の海パンのお陰でありますよ」



「凄いね！軍曹！」



どうやら、冬樹の着ている海パンは
泳げない人でも溺れないように開発された物だ。
ケロン軍の科学力は進化するばかりだ。



「おじさまー！私も混ぜてくださーい！
てゆーか、天地無用？」



水着に着替えたモアもプールの中に入り込んだ。



「我々だけの貸し切りプールで思い切り遊ぶであります！」



「「「おー！」」」



________



「修行にはもってこいでござる」



ドロロはビニールプール内でも水遁の術を使って修行に励んでいた。



「ク〜クククク〜。アヒルのおもちゃを少しだけ改良してみました〜」



クルルはアヒルのおもちゃ改良版を使って、水上を渡って遊んでいた。



「あははっ！あはははっ！」



水の中でクネクネと踊るケロロとギロロを見て冬樹は笑い、
後ろではタママインパクトを放って遊ぶタママがいた。

その様子をギララは日傘をさしながら見ていた。



「ギララは入らないでありますか？」



「……ボクは大丈夫です」



ケロロが水から顔を出してギララに問うが、
どうやらギララはプールには入らず、
彼らが遊んでいるところをただ見守るだけらしい。

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