そして、彼は考えるのをやめました。37

Episode1798 ページ25

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「フユキ、大丈夫か？」



「うん…」



「追うぞ」



「……え？」



すぐにUMA達を追おうとするアリサに
冬樹は困惑したように彼女を見る。
しかしアリサは問答無用で冬樹を縛り付けた。



「ギララ、お前も行くぞ」



「うん。皆はギロロ先輩達といて」



「了解です！」 「任せてください！」



アリサに言われてギララも返事をし、
ギロロ達といるように部下たちに話し、
部下たちもすぐに了承してくれた。

_____




そして、海からダンガルとUMAが出てくる。

3人は海から出た2匹のUMAを見つめた。



「ヒトガタだ！」



「ヒトガタ？」



「うん」



いきなり姿を変えたUMA。
冬樹曰く、UMAの名前は『ヒトガタ』と言うらしい。



「あっちはニンゲンだ！」



「ニンゲン…」



「……何それ」



ダンガルから人の姿へと変わっていき、
ヒトガタと同じフォルムになる。
名前は『ニンゲン』という。

アリサは勿論、ギララもなんの生物か分からず首を傾げていた。



「ヒトガタとニンゲン。
ここ数年話題になっている比較的新しいUMAだよ。

日本の捕鯨船に目撃されたらしいんだけど、
北極付近で目撃されたのがヒトガタ。
そして、南極付近で目撃されたのがニンゲンと呼ばれているんだ」



「北極と南極かァ。
成程な。奴らの正体が分かったぜィ」



すぐに彼らの本当の正体を見破るクルルに
海岸沿いまで来ていたケロロ小隊や冬樹は
驚いたように彼を見ていた。



「ク〜クククク〜。奴らの正体は、宇宙原子生物だ。
恐らく何億年も前にペコポンに落下した
隕石にでも付着していたんだろう。

ペコポンに落下した殆どは環境の変化に順応出来ずに消えていったが、
北極と南極に落下した奴らだけは、
氷の中で運良く生き延びる事が出来た。

そして、人知れずひっそり静かに生きていくつもりだったが…」



「UMAとして騒がれるようになってしまった…」

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