□番外編2 ページ36
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【ギララとガルルの話】
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「ギロロ先輩、こんにちは」
「…なんだ、ギララか」
日向家の庭にフライングボードを置き、
テントで銃磨きをしているギロロにギララが珍しく声を掛ける。
ギロロは後ろを振り返り、隣にいた猫も反応して
ギララにゆっくりと近付いてきて頭を差し出す。
ギララは猫の頭を無言で撫でた。
「ギララ、前から気になっていたんだが…。
ガルルと知り合いだったのか…?」
「…まぁ、知り合いって言ったら知り合いですね」
ガルル小隊が地球に来たときに
ガルルとギララがご対面したときのことだ。
あの場にはギロロはいなかったが、
ガルルから話を聞いていたのだろう。
「驚いた。お前とガルルがまさか顔見知りだったなんてな」
「…………はぁ」
驚いたと言っているが、表情は何も変わらずに言うギロロに
ギララは何故か濁ったような返事をする。
僅かな記憶を頼りに回想が入った。
______
まだギララが軍に入って少し年が経った頃だった。
休暇を貰って家でも帰ろうかと思い、
ギララは自宅へ直行した。
「……ただいま」
少しだけ小さな声で挨拶するギララにその声に反応して
リビングのドアからやって来たギララの母は
彼の姿を見て驚きを隠せず、玄関に走って行った。
「ギララ!?アンタ…ケロン軍は!?」
「………………休暇、貰った」
「休暇!?連絡ぐらい入れなさいって何度も言ってるでしょう!?」
「…………そうだっけ…」
腰に手を当てながら溜め息を吐くギララ母は
「おかえり」と言ってリビングへ向かった。
ギララも母の後をついて行くようにリビングへと足を踏み入れた。
「あれ、ギララじゃん。おかえり〜」
「………ただいま、お姉ちゃん」
リビングに入ると、テレビを見ていたギララの姉が
後ろを振り返って言うと、ギララも間が空いたが
ちゃんと姉に返事をしてくれた。
「この子、また連絡もなしに休暇だって言って帰ってきたのよ?」
「またなの?相変わらずだねぇ〜」
「その内婚約相手も連絡なしで連れてきそうでね…」
「あり得るわ」
リビングでは2人の女性ケロン人の笑い声が響くが、
ギララは特に気にせずに自分の部屋に行った。
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Irobi(プロフ) - ゼレビィさん» 誤字の指摘とても助かります。ありがとうございます、修正完了致しました。 (2022年7月6日 18時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ゼレビィ - ページ12のとこのクルルのイニシャルちがいますよ (2022年7月6日 17時) (レス) @page12 id: 87c4baef62 (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - 木綿のおとうふさん» ありがとうございます!是非とも楽しみにしてくれるととても嬉しいです! (2022年2月6日 22時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
木綿のおとうふ(プロフ) - ガルル小隊編お疲れ様でした!番外編楽しみです! (2022年2月6日 22時) (レス) @page26 id: 8b26f2b109 (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - シャルルさん» いつもありがとうございます!!これからも楽しく閲覧してくれれば幸いです!続編でもよろしくお願いします! (2022年2月6日 21時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi x他1人 | 作成日時:2022年2月6日 14時