Episode1313 ページ50
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「隊長はもしものときのために、自らヴァイパーになって
カララを助けたことにする自作自演プランを用意してたのさ。
敵を騙すには味方からってなァ。
しかし…隊長に頼まれて作ったヴァイパースーツ。
派手にぶっ壊れちまったなァ」
「…それだけドロロ先輩の威力が凄かったってことだね」
報奨金にしか興味のなかったケロロの自作自演。
とても酷く外道なやり方ということを改めて理解した。
「なんと姑息な…それに引き換え…。
どうやら拙者、勘違いしていたようでござる。申し訳ない…。
ケロン人とヴァイパー一族。
いつかは、お互い仲良くなれる日が来るやもしれんでござるな」
「……ふん。俺様はヴァイパー。
生涯貴様らケロン人の天敵ガラぁ」
勘違いをしたドロロが一言謝ると、
ヴァイパーは鼻を鳴らして否定をする。
「ドロロさん！じゃなくて…ヴァイパーさん！
次に会うときは教えてよね！ヴァイパー流変装術！約束だよ！」
「……フッ」
チロロの無邪気な言葉と笑顔にヴァイパーは
返事をせずにただ微笑みを交わして、
宇宙人街から去っていったのだった。
「ゲロ…？こ、こりは…」
ケロロの両手には手錠がかかった。
「詳しい話は署の方でじっくり聞かせてもらうポヤ！」
「ゲロ！？
ちがっ！これには！これには深いわけが！わけがぁ！
ちょっと待って！？我輩悪気なかったの！」
ポヤンが紐を引っ張ると繋がれていた手錠は引かれて、
ケロロは大きな声でなんとかして誤解を解こうとするが、
最早ただの言い訳にしかならなかった。
詳しくは警察署の方へ聞いた方が早いのか、
ポヤンは気にしないで紐を引っ張っていった。
［そんなこんなで、知らない大人の人に着いて行くと、
どんなことが起こるか分かりません。
皆も気を付けてね？］
「ねぇ！聞いて聞いて！おねがーい！
ごめんでありまーす！」
警察に連れて行かれるケロロ小隊の隊長に
タママは苦笑いして肩を落とし、ドロロは目を細め、
ギララは真顔、チロロはぽかんとして見ていた。
少し離れたところではベッタリと抱き着くカララと
引き剥がそうとするギロロが立っていた。
─そして、カウントダウンはまた1つ経過する。
【56】
［ペコポン侵略期限まで、あと56日］
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作者名：Irobi | 作成日時：2022年3月18日 20時
