Episode1303 ページ40
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「美しい…」
「………え？」
「君は…とても美しい…」
男性は頬を赤らめながらギララを見詰めていた。
すると、ギララは男性を凝視して、
頭の上についている触覚、そして惚れっぽさ。
トレンディ型宇宙人のダーイシ星人と理解した。
「…………あの」
「どうか、僕と結婚してください！」
「…はい？」
ペコポン人スーツを着ても、ダーイシ人には
自分がケロン人ということを理解していないのか、
しかも両手を繋いでグイグイとプロポーズしてくる。
意味が分からなく、ギララは首を傾げた。
「……ボク…」
「君、ボクっ娘なんだね。
そういうところもすごく美しいよ…」
「は…はぁ……」
ギララは迷いながら返答する。
「…手……」
「離さないよ。僕は死ぬまで離さない」
「……なるほど…」
ロボットを操作しても微動だに動かず、
ギララはダーイシ星人の気が緩むまで待っていた。
このままだとせっかく買ったアイスも溶けてドロドロになってしまう。
しかし、次の瞬間。
「っ！」
いきなり煙玉が投げられ、二人の元に落ちて、
そのまま煙が現れたのだ。
ダーイシ星人は少しだけギララの掴んでいた手を緩んでしまう。
「………」
ギララはすぐに操作をして、ダーイシ星人の手を振り払って、
容赦なく頬を殴り、足で鳩尾を蹴った。
「ははっ、君のそういうところ…好きだよ…！」
そう言い、ダーイシ星人は海に勢いよく落ちていった。
「………」
「ギララ殿、大丈夫だったでござるか？」
「…やっぱり、煙玉はドロロ先輩だったんですね」
煙玉が他の隊員が使うのは確実にないため、
小雪かドロロかが使ったのだろうと思われたが、
どうやらその正体はドロロだったみたいだ。
「…なんでここに？」
「ビーチバレーの休憩中にボールが飛ばされてしまって…。
ボールを取りに行ってた際に、ギララ殿を見付けたんでござるよ」
「…だからですか」
もしボールがギララ達の近くに来なかったら
今頃どうなっていたのだろうか。
そしてビーチバレーなのに浮き輪とゴーグルを付けているドロロを見て、
やり辛くないのかとギララは思った。
「ギララ殿は何を？」
「……アイス」
ギララは左手に持っていた袋を見せる。
中を見るとアイスは少し溶けていた。
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作者名：Irobi | 作成日時：2022年3月18日 20時
