Episode1290 ページ27
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ケロロは冗談の通じないギララの口をすぐに抑え、
この話はやめて話を進めようとした。
「では皆の者…丑の日大作戦!であります!」
ケロロやタママ、モアが楽しそうに腕を上げ、
クルルが何故か尻を向けているのに対し、
ギララは真顔で控えめに腕を上げ、
ギロロだけは何処か浮かない顔をしていた。
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[かくして、ケロロ小隊史上最大の作戦が始まった]
「何?町中の鰻を買い占めるだとぉ!?」
「お金が掛かっちゃうですぅ!」
ペコポン人スーツに着替えて、
エプロンを着て地球人になりすましたのは良いが、
問題は鰻を買うお金がどれほどあるかだ。
「任せなさい!夏の活動資金全て、
この作戦に注ぎ込むのであります!」
ケロロが見せたのは万札がみっちりと入っている財布だった。
これぐらいのお金なら鰻も全て買い占めれるだろう。
「お前…とうとう本気で…」
「こんな大人な軍曹さん初めてですぅ!」
「…それにしても、めちゃくちゃありますね」
ケロロの本気さが伝わったギロロは涙し、
タママも尊敬の目を向けており、
ギララは財布の中に入っているお金を改めて見て、
かなりの額が入っていることを理解した。
「鰻の値段をリサーチして来たぜぇ。
大体一人前、1000円ってとこだな」
スーツに着替えたクルルが鰻の値段を調べてきて、
丁度ケロロ達の元へと戻ってきた。
「ご苦労クルルくん。で、総額はいかほどかね?」
「ざっとこんなもんだな」
「どれどれ…。
ゲロぉ!?!?!?」
ケロロは総額を見てあまりの額から悲鳴を上げた。
ケロロはゴミ捨て置き場のところで、
万札が何枚あるのか数えていた。
「…足りなかったか…」
あの様子を見たギロロ、タママ、ギララは足りないと察した。
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「買えなければ売ってしまえ!
日向家の人々が買う前に全ての鰻を売り切るであります!」
今度は鰻屋の店員になろうとし、
ギララ以外の四人はコック服に着替え、
ギララとモアは変わらずエプロンを着ていた。
「しかし、我々が売り切る前に夏美達が
鰻を手に入れてしまえば元も子もないぞ!」
「安心したまえ。
冬樹殿にはオカルトの本やグッズを
大量に買い与えて既に抱え込み完了」
一方で部屋にはオカルトグッズが置いてあり、大興奮する冬樹がいた。
「日向夏美は俺の仕込んだラジオが…」
____
夏美は夏バテ中なせいか、ベッド付近でダルそうに体を休めていた。
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作者名:Irobi | 作成日時:2022年3月18日 20時