Episode1282 ページ19
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「隊長殿!拙者、今日はこないだより頑張ってチラシを撒いてきたでござ…」
ドロロがカレーショップの床から
チラシを持って嬉しそうにケロロに報告するが、
既に店内には誰も居なかった。
「…る」
そしてドロロは気まずそうに閉めた。
_____
日向家に戻り、小隊3人は美味しそうにカレーを食べたり、
ドロロは夏美からカレーを貰って嬉しそうにし、それを見て笑う冬樹。
ギララは空になった皿を夏美に渡していた。
[ま、そんな訳で改めて完成したカレーは
夏美ちゃんも納得の愛情いっぱいでとーっても
美味しいカレーだってそうです]
____
「ふぅ!いやぁ!いい仕事の後のお風呂は格別でありますなぁ!」
銀河の湯から上がったケロロは肩にタオルをかけて
風呂上がりの牛乳を持っていた。
「にしても、カレーに愛情とは…。
クルル曹長、良いこと言うであります!」
いつもとは違って珍しいクルルにケロロは褒めていた。
「人参じゃがいもたまーねぎ」
「?」
ケロロはクルルズラボから聞こえる歌声に耳を傾けた。
「愛情ぽいぽい!もぅたいへーん!
人参じゃがいもたまーねぎい!
うじょいあいぽいぽ!もぅたいへん!
ふぅ…!」
ケロロがドアの隙間からクルルズラボの中を覗くと、
気持ち良さそうに風呂に入っているクルルがいた。
「入浴中でありましたか…。これは失礼…」
ケロロが顔を覆って、さっさとここから退散しようとした。
……が。
「いや…待てよ…この香りは……。
もしかして…!」
ケロロは嗅いだことのある香りに冷や汗をかき、
もう一度クルルズラボの中を覗いた。
「ク〜!極楽ゥ〜!極楽だぜェ!」
嗅いだことのあるカレーの香り。
クルルは人参やじゃがいも、たまねぎ、
肉やカレー、そしてご飯を浴槽に入れ、
所謂『カレー風呂』というものを楽しんでいた。
「あ〜ん」
「………」
浴槽のカレーを楽しそうに食べるクルルに
ケロロは言葉を失っていたのだった。
そんなことを気付いていないクルルはまたもや歌を歌っていた。
[カレーに愛情。その言葉通り。
クルル曹長はカレーをこよなく愛する男でした]
「クルルカレーだぜィ!クク〜!」
いつになく、クルルの声はとても楽しそうだった。
─そして、カウントダウンはまた1つ経過する。
【77】
[ペコポン侵略期限まで、あと77日]
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作者名:Irobi | 作成日時:2022年3月18日 20時