Episode829 ページ40
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「ええっ!?なぁ?!危ないですぅ!
ふんぬぅ…!タマァ!!」
タママが貰ったバトンを慌てたようにケロロの方向へと投げていき、
逃げるように走っていたケロロの頭にヒットする。
「どわぁぁぁ!?……あ。
ゲロリ〜ン!?!?!?」
そしてケロロ一人だけが爆発に巻き込まれた。
冬樹は溜め息を吐きながらそそくさと特訓に戻ろうとした。
しかしその時だった。
「…冬樹くん」
「?ギララ…?」
「……バトンを受け取る時に大切な事って、
手と腕を相手が渡しやすい位置にする事と、
姿勢は利き手の半身を後ろ側、走る目線は前を向くことなの」
「こ、こう…?」
ギララに話し掛けられて疑問符を浮かべる冬樹だったが、
突然ギララに言われたアドバイスに驚き、
困惑しつつもその場でやってみる。
「…多分良いと思う。
走者を見ようとしても絶対に振り返らない。
常に前を向いて走ればバトンに集中出来るらしい」
「ありがとう、ギララ。やってみるよ」
「うん」
お礼を言いながらバトンを持って走りに行く冬樹に
ギララは頷いてレーンから出て行った。
「……」
ギロロが銃を磨き、ふと冬樹の方を見ると
一生懸命走っている冬樹の姿が見えた。
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「リレーとは根性が全て!例え火の中水の中!
あらゆる血胸を根性で乗り越えて行かねばならんのであります!」
[弾丸アンカー養成ギプス]
何処ぞの巨人の星の主人公が付けていたような
ギプスを付けて根性を鍛えるケロロ。
「っつーわけでモア殿!
我々が走り出したら、地面を割ってほしいであります!」
「はいおじさま!てゆーか、天変地異?」
木の陰から隠れて擬態解除していたモアは
ケロロからお願いされて快く引き受けてくれた。
「行くであります…」
「はいですぅ!」
「よーい…どん」
ケロロ同様ギプスを付けていたタママは
ギララの合図によって揃って走り出す。
「
ハルマゲドンをするタイミングでギララは
早急にケロロ達が走っていたレーンから離れて見守り、
地面が割れたケロロとタママはバランスを崩してしまう。
「根性ぉ!ゲロぉ!」
「タマぁ!」
根性が勝ち、高く飛ぶケロロとタママは見事に着地をして
ポーズを決めるが結局は吹き飛んでしまった。
「「アァーーー!!!」」
2人が吹き飛んでいるのを無視し、
ギロロが見詰めるのは走っている冬樹だけだった。
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Irobi(プロフ) - ゆっこさん» 初コメありがとうございます!(返信が遅れてしまって誠に申し訳ありませんでした)1から読んでくれてとても嬉しい気持ちとお疲れ様という気持ちが混ざっています。ここまで読んでくれて本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします (2021年12月24日 12時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - やっと追いつきました!ギララが可愛くてこの作品を見かけて直ぐに読み終えちゃいました。これからも頑張って下さい (2021年12月21日 20時) (レス) @page44 id: cd9fc5524f (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - シャルルさん» ありがとうございます!( ꈍᴗꈍ) (2021年12月13日 20時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
シャルル - 続編おめでとうございます! (2021年12月13日 19時) (レス) @page5 id: cbde2dbdab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2021年12月10日 21時