Episode648 ページ9
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「「「先生ー!」」」
「っ!」
「先生!待ってくれよ!」
「ケロ八先生!」
帰ろうとするケロロに生徒達が揃って呼び止め、
ケロロの元に走って行く。
「先生!本当にお別れなんですか?」
「黙って帰るなんて酷いよ!」
「今日の授業…なんだか何時もと違って
とっても楽しかった!」
今日の授業について楽しかった等の感想を
述べていく生徒達にケロロの目は潤んでいく。
「先生」
「どうした、月神」
「私も、世の中には色んな先生がいるんだなって
ちょっぴり勉強になりました…!」
そう言って微笑む散世にケロロは泣きそうになるのを堪えていた。
これでようやく、生徒全員の心を掴めることに成功した。
「皆でケロ八先生を胴上げするですぅ!」
「…ギラ奈もお手伝いするね」
「よし、やろう!」
タママからの提案にギララも珍しく手伝ってくれ、
冬樹が言うと桃華は笑顔で頷いた。
「「「わーっしょい!わーっしょい!」」」
「ゲロぉ〜!」
生徒全員で胴上げをして、
ケロロも喜びながら胴上げをされていく。
[こうして、ケロ野ケロ八と生徒達のドラマは
爽やかなラストシーンを迎えた。
………良いのかそれで…]
一方、問題が解けずにずっと黒板の前にいるギロロは
数式を見て顔を顰めていた。
が、よく見ると小さく『×0』と書かれていた。
「ぬおぉ!?分かったぞぉ!答えは…0だ!」
ギロロが答えを言う頃にはすっかり夕方になり
生徒達は今頃ケロロを胴上げしていた。
______
「うっ…ううう…」
「あぁー!熱血教師ごっこに夢中になりすぎて
肝心のレポートがぁ!」
「だから言っただろうが!」
ギロロが忠告したのにも関わらず
レポートをやるのをすっかり忘れてしまい
泣きながら絶望するケロロにギロロは説教する。
「ク〜ックックック。俺に婆さんの役までさせてこのザマか」
「……ボク、ヒロインの役させられたけど」
「の割にはノリノリでしたよね」
「あああああの…僕も生徒の役で参加してたんだけど…
皆気付いてくれた…?」
[いや、全然]
ドロロの持った4枚の写真にはハッキリと
ツッパリでもヒロインでもない生徒役のドロロが
映っていたが、本編には出ていなかった。
司令室ではケロロの悲鳴が響き渡った。
[結局、レポート作成に失敗したケロロ軍曹。
だが、次にレポートをまとめる時には?]
「君の学校に、行くかもしれないぞぉ?」
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Irobi(プロフ) - 木綿のおとうふさん» ありがとうございます!これからも頑張りますね! (2021年11月6日 9時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
Irobi(プロフ) - パルリーナさん» ありがとうございます! (2021年11月6日 9時) (レス) id: 52641999dc (このIDを非表示/違反報告)
木綿のおとうふ(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください!! (2021年11月6日 8時) (レス) id: 8b26f2b109 (このIDを非表示/違反報告)
パルリーナ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2021年11月6日 8時) (レス) id: 9bd1696372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Irobi | 作成日時:2021年11月6日 2時