そして、彼は考えるのをやめました。14 (ページ44)

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Episode683 ページ44

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〈カララ三等ー！！！〉

〈っ！タマ兄！〉

〈そいつはボクの部下ですぅ！
部下の始末は……ボクが責任を取るですぅ！〉

カララを助けに行くタママ。
しかし、背後からカララの父が
大きく手を振り翳してタママを払い除ける。

気付くのが遅かったタママは勢いよく吹き飛んだ。

〈タマぁ！？〉

〈タマ兄！〉

フライングボートは地面に打ち付けられ、
タママは吹っ飛んでいき、思い切り滑っていく。
そんなタママにカララは慌てて駆け寄った。

〈かぁらら〜…〉

〈ひっ…〉

〈父ちゃん相手になんでそんなにビビってるですぅ？〉

見付からないように息を潜めるタママと
父の声に少し悲鳴をあげて怖がるカララ。
そんなカララにタママは不思議で仕方がなかった。

〈ワイ、父ちゃんの軽起動メカ
ちょっとだけ乗ってみたかったんや…。
そしたら暴走してもうて…気付いたらッ、ペコポンに…っ。

もう帰られへん。帰ったら父ちゃんにどつかれる！〉

〈それじゃ…ケロロ小隊に配属っていうのは…〉

〈嘘やったんや！堪忍してやタマ兄！
う、ッ…ふえぇん！…っぐ〉

大泣きするカララをタママは真剣な顔で見る。

「…嘘だったんだ」

「ま、何となくそんな気はしてたけどなァ」

ケロロ小隊に加入という話は嘘だったらしく、
それをモニターから見ていたギララは
真顔だが驚いてはいるのだろう。

一方のクルルには既にお見通しだった様子。

〈……カララ。ケロン星へ帰れ！心配するな！
軽起動メカぐらい、クルル先輩がちゃんと直してくれるですぅ！〉

「なぬ」

「…良いの？勝手に決められてるけど」

「…ったく…しょうがねぇなァ」

クルルの承諾もなしに勝手に決められて、
モニターを指差してクルルに視線を向けながら声を掛けるギララ。

クルルは溜め息を吐いて頭を掻きながら、
渋々修理してくれるみたいだった。

〈キュートでラブリーなキャラはボク1人で十分です！

タママインパクトぉー！！〉

構えながらドヤ顔で言うタママに
カララは目を輝かせて顔を赤らめながら見ていた。

タママは壁に向かってタママインパクトをし、
壁には大きな穴が開いた。

〈さぁ！脱出するですぅ！〉

〈はいな！タマ兄！〉

タママからの指示でカララは元気よく返事をし、
2人は一緒に迷路から脱出することに成功したのだった。

これより、一件落着である。